マイケルと神について「ジョン・レノン Part 5」

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☆「ジョン・レノン Part 4」の続き

ジョンのことばかり書いている記事に「マイケルと神について」とタイトルをつけて、とうとう「Part 5」にまでなっていることに、自分でもあきれてしまいますが、さらにしつこく、ジョンの言葉を紹介します。

またこの後、いくつか「訳詞」もしなくちゃ。とも思っているので、さらに周り回った道をいくことになりそうなんですが、目的地のことは、忘れていないつもりなので、気長におつきあい頂けたらなぁと思ってます。

天才のことを考えていると、よく思うんですが、

神についても、愛についても、真摯に考えている人に共通しているのは、「利他」を突き詰めているということ。

絶対にひと言では語れないような「超天才」に対して、あえて「ひと言」でいうと、

ジョンにとってのそれは「女」であり、MJにとっては「こども」だったのだと思います。


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下記は「Part 4」で紹介した『ロスト・レノン・インタヴュー』から、1971年以降のジョンの言葉です。

◎1971年7月ロンドン PRESS CONFERENCE

Q:ニューアルバム(『ジョンの魂』)や、最近の発言を聴くと、あなたの考え方はますますラディカルで政治的になっているようですね。

僕は前から政治に興味があったし、今の状況には反対だった。僕みたいな育ち方をすれば、極めて当然だろう。僕は警察を生まれながらの敵として恐れながら憎んで、軍隊とはみんな連れ去って、どこかでむざむざ殺してしまうものだと軽蔑してた。つまり、それはワーキングクラスの原則だよ。

1965年か66年頃は、どっちかというと宗教のほうに熱心だったけど。あの宗教ざんまいは、スーパースターとかいうくだらないことが招いた直接の結果だったんだ。宗教が僕の抑圧された心のはけぐちだったのさ。

僕はある意味で、常に政治的な人間だった。僕が書いた二冊の本は、ジェームズ・ジョイス的なわけのわからない言葉を並べてはいるけど、宗教批判がたくさん入っているし、労働者と資本家についての話もあるんだ。僕は子供のころから体制を風刺してた。

Q:いったん革命状態になれば、たいてい新たな保守官僚が生まれるでしょう。そういう危険もありますよね。

新しい権力が出てくれば、とにかく工場や列車を動かしておくだけのために「新しい」既成の状況を作らなきゃならない。僕らの誰にでもブルジョア志向は備わってるんだ。手に入れたものを実際に手に入れてしまったら、そのあとどうやって革命の熱気を保って行けばいいのか。中国の毛沢東は革命をどんどん進めていったけど、毛沢東がいなくなったらどうなる?彼は個人崇拝を利用してる。たぶん必要なことなんだろう。

誰もが父親像を必要としているんだから。僕はここんとこ『フルシチョフ・メンバーズ(フルシチョフ回顧録)』を読んでいるんだけどね、彼は個人を宗教にするのはよくないって思ってたらしい。そういのは共産主義の基本的な理想にあてはまらないってさ。それでも人はやっぱり人だから、そこが難しいんだ。


このあとジョンは、1971年9月にアルバム『イマジン』(Imagine)を発表し、1972年には、最も政治色が強く、極左的とも批判された『サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ』(Some Time in New York City)をリリース。

ジョンはベトナム戦争の反戦活動家のジョン・シンクレアを支援し、また「人々に力を、民衆に権力を」という左翼的なフレーズを立ててアメリカ国内でデモ行進を行うなど、その積極的な政治行動から、CIAや、FBIから監視の対象となり、大麻不法所持による逮捕歴を理由としたアメリカへの再入国禁止など、ジョンへの「アメリカ追放」の動きは加速していく。


◎[Wikipedia]ジョン・シンクレア
◎[参考サイト]映画『PEACE BED アメリカVSジョン・レノン』DOWNTOWN DIARY
◎[参考サイト]ヒストリー「ジョン・レノン」SoundTown


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下記は、1975年のロックンロールのスタンダード曲によるアルバム『ロックン・ロール』(ROCK'N'ROLL)から5年のブランクを経て発表され、生前最後のアルバムとなった『ダブル・ファンタジー』(DOUBLE FANTASY)リリース後の「ジョンの言葉」です。

◎1980年

1972年の『サムタイム・イン・ニューヨーク・シティ』に収録された「女は世界の奴隷か!」(Woman Is The Nigger Of The World)について

ヨーコが言ってることは事実だ。女性は今でも奴隷なんだ。いまやこの世に残ってる唯一の奴隷だよ。黒人について話しあうことはできる、ユダヤ人について話しあうことも、第三世界について話しあうこともできる、どんなことでも話しあうことはできるんだ。でもそういったものの下に隠れているのが女性で、さらにその下には子供たちがいる。ディック・グレゴリーが1969年にデンマークで言っていたよ、「次にやるべきことは子供の解放だ」って。

子供には何の権利もないんだ、まったく、なにひとつ与えられていない。女性はある程度権利を得たけど、子供はまだこれからなんだ。

「子供の力」を勝ち取らなくては。でもきっと女性が子供を自由にしてやれるだろう。

◎[参考サイト]ディック・グレゴリー(Dick Gregory)
◎マイケルジャクソンを支援したコメディアン、ディック・グレゴリーの断食抗議


◎1980年9月

キリストは正しかったし、ブッダも正しかった。そういった人たち全員が正しかったと思う。みんな同じことを言ってるんだ。その本質を僕は信じてる。キリストが実際に言ったこと、キリストが愛や寛容について示した基本的は教えは信じてる。キリストがこう言ったとみんなが消めつけていることについては信じない。

キリストが今より人気者になれば、僕らはいっそうキリストに支配されることになるんじゃないか。だとしたら、僕はそんなの嫌だね。それならみんなを僕らに従わせるほうがましじゃないか、それが一生歌って踊ってることにすぎないとしてもだ。キリストの言葉、あるいは神様とされたそのほかの人たちの言葉にもっとみんなが関心を持てば、みんな神とともに生きることができるだろう。

昔のプロテスタント神学者ポール・ティリヒ(パウル・ティリッヒ)が言ってるように、宗教的であるということが「社会問題に関心を持つ」ことだとすれば、うん、それなら僕は宗教的だよ。僕は関心を持ってるさ、人々のことに無関心ではいられないよ。

僕は他人が期待するような僕にはなれない。だってそんなのは幻想なんだから。それでもみんな現実の僕以上の僕を望むんだ。実際より大きいボブ・ディラン、実際より大きいミック・ジャガー…あのころ(1960年代)どんな風が吹いていたとしても、
とにかくその風がビートルズを動かしたんだよ。

確かに船のてっぺんにひるがえる旗は僕らだったかもしれないけど、動いていたのは船全体なんだ。ビートルズがマストの上で「陸が見えるぞ!」って叫んでたとしても、みんながその同じ船に乗ってたんだよ。

僕はどうしたらいい?すべてを人にやってしまって、ただ通りをふらふらしてればいいのか?ブッダは言ってる、「心をとらえるものすべてを捨てよ」と。持ってる金をすべて手放したって、ブッダの言葉どおりになんてできっこないよ。

◎[Wikipedia]ポール・ティリヒ

☆下記は、ポール・ティリヒの名言

He who risks and fails can be forgiven.
He who never risks and never fails is a failure in his whole being.

危険を冒して行動し、失敗する人は、許される。
危険を冒すこともなく、失敗もしない人は、存在そのものが怠慢だ。

Astonishment is the root of philosophy.

驚きは哲学の根源である

Loneliness expresses the pain of being alone
and solitude expresses the glory of being alone.

孤独という言葉は1人でいることの痛みを表す。
一方、独居は、1人でいることの輝きを表す。


Cruelty towards others is always also cruelty towards ourselves.

他人を虐待することは、また、常に自分自身への虐待でもある。


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◎1980年12月5日

昔の僕は、世の中が自分に不当なことをしてる、自分は世間に貸しがあるって思ってた。保守派か社会主義者かファシストか共産党か、キリスト教徒か、ユダヤ人か、とにかく誰かが、僕になにかしようとたくらんでるって思ってた。十代の頃って誰でもそんな風に思うもんさ。

でも僕はもう40になった。もうそんなことは考えてない。そんなこと考えても何の役にも立たないってわかったからね!どっちにしろ、なるようにしかならないし、ママが悪い、パパが悪い、社会がこんな目にあわせた、そんなこと叫んでても、結局は自慰行為でしかない。

いつかそういう時期を抜け出さなきゃならないんだよ。多くの愚かな人たちは、現実の状況をそのまま受け入れてなんとかやっていく。でも、ひとつかみの人たちは、なにがどうなっているのかって問いただしてみるんだ。それで僕はわかったんだ …

世界全体を考えたんじゃなくて個人の次元でね。自分に責任があるんだなって。彼らだけのせいじゃないってことさ。僕も一部なんだ。どこかで線が引かれてるわけじゃない、みんなひとつなんだよ。そういう考え方ですべてを見ると、

「ああ、そうだな、もう一度そういう方向で自分のことを考えなきゃならない。どれが現実なんだ?どんな幻想のなかに僕は生きているのか?」って思うんだ。

毎日そういう調子でかたづけていかなくちゃならない。タマネギの皮をむくのと同じだよ。そういうものなんだ。

☆「ジョン・レノン Part 6」の前に、下記の「訳詞」も、ぜひお読みくださいませ。

◎[訳詞]John Lennon “Instant Karma”
◎[訳詞]John Lennon “Mind Games”
◎[訳詞]Beatles “All you need is love”
◎[訳詞]John Lennon “Watching The Wheels”
◎[訳詞]John Lennon “Woman”

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by yomodalite | 2012-11-15 13:40 | マイケルと神について | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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