新・人間コク宝/吉田豪

吉田豪氏の「人間コク宝」シリーズは、これまでに4冊出版されていて、こちらは、2010年に出版されたシリーズ第3弾!

梅宮辰夫/木村一八/K DUB SHINE/月亭可朝/ジェリー藤尾/蛭子能収/長門裕之/ミッキー安川/生島ヒロシ/三遊亭楽太郎/赤井英和/吉川銀二/新沼謙治/大和武士/ビートきよし/金山一彦

2012年に読むのに、この人選ってどうなの?と思われた方、、私もそう思います。



今まで一度も興味をもったことがないうえに、今後も特に関わりたくもない方々の、コク深い話がてんこ盛りで、しかも、字が小さいせいか、本の厚み以上に「大盛り」で、もうハンパない満腹感にゲップが出そう、、

それに、基本的に、破天荒でやんちゃな方々による、今の時代じゃもう無理だけどね。。みたいな話ばかりなので、元々こんな風には生きられないし、生きたくもない人にとっては、何の役にも立たない。。と思ってしまいがちなんですが、

他の吉田氏の本と同様、取り上げられている人に1ミリも興味がなくても不思議と楽しめますし、

健康にいいとか、仕事の効率が上がるとか、節約になるとか、痩せるとか、最新トレンドとか、そんな感じの役に立ちそうなことばかり追っていると、

なぜか人生の意味を見失うものなんですよ。

吉田氏がインタヴュー前に、相手のことを調べ尽くしていることは、本書でも相変わらずスゴいのですが、今回も本人も忘れているような本を読んでいるだけでなく、2010年に、梅宮辰夫に会うのに、梅辰コロッケ亭(懐!)の等身大人形まで買ってからインタヴューに臨むなど、本当にお金も労力もつぎ込んでいて、、

しかも、真樹日佐夫氏の「まえがき」で、初めて知ったのだけど、毎回、男汁あふれる肉食系の人々を取材している吉田氏はべジタリアンだったのですね。。(しみじみ。。)


新・コク宝の方々の話の概要は、こちらのブログも参考にして欲しいのですが、

◎[参考書評]MADE IN JAPAN! in Japan


私は「合理主義はユダヤ人ではなく、蛭子能収に学べ」と思い、吉田氏から、安部譲二氏の著書にある「実際に松方弘樹みたいなヤクザはいない、本物のヤクザがどういう顔かといえば、新沼謙治のようなルックスをしている」という言葉を紹介された新沼氏が「やっぱり、わかる人にはその匂いがしたのかなぁ?」と言っていることが印象に残りました。

また、一番コクを感じたのは、長門裕之氏で、

洋子夫人(南田洋子)の介護体験を語った『待ってくれ、洋子』出版後の反響や、その裏話、また、インタヴューから数ヶ月後、洋子夫人が亡くなられたことから「長門裕之さんにエールを送ろう」というボーナストラックも追加されているのですが、どちらも内容がすごく濃くて、、

長門氏の夫人にたいする愛情の深さ、認知症の妻をこれまで以上に愛しく思い、晩年の恋愛を語られた内容は、ここでしか読めないような話ではないでしょうか。


2012年に本書を読むと、インタヴューされた方々にとって、これが「最後の言葉」になっている方も何人もおられるのですが、その多くが、吉田氏によって看取られたという気がしました。


とにかく、複雑で、繊細な味わいなのに「大盛り」な本です!

◎[Amazon]新・人間コク宝

2007年の『続・人間コク宝』、今年(2012年)出版された『人間コク宝・まんが道』も読まなきゃね。






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by yomodalite | 2012-11-08 08:31 | 評論・インタヴュー | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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