2012年 10月 09日
別海から来た女 ― 木嶋佳苗 悪魔祓いの百日裁判/佐野眞一 |
by yomodalite
| 2012-10-09 13:12
| 裁判・法律・犯罪
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Comments(3)
佐野さんの本も、北原さんの本もまだ読んでいないんですが、木嶋佳苗被告の手記はこちらからのリンクで始めて読ませていただき、やはり興味深かったです。「コピペ」っていう感じはしなかった。
ただ、木嶋被告が自分で言う「罪」とか「闇」っていったいどんなものなんだろう、とか、彼女がよく使っている「成長」というのはどういう意味なんだろうとか、いろいろわからないことがありました。
ただ、木嶋被告が自分で言う「罪」とか「闇」っていったいどんなものなんだろう、とか、彼女がよく使っている「成長」というのはどういう意味なんだろうとか、いろいろわからないことがありました。
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yomodalite at 2012-10-10 10:59
kumaさんのコメントを見てから『別海』と『毒婦』の両方に「極東ブログ」の素晴らしい書評を追記しておいたんだけど、佐野氏の本の残念な点も鋭い点もそこに書いてあるとおりで、サイコパシーと母の関連も興味深いのだけど、
デヴィッド・リンチが『大きな魚をつかまえよう』の中で「ロスト・ハイウェイ」の脚本を書いているときに、O・J・シンプソンの裁判が頭から離れなくて、シンプソンが笑みを絶やさないでいられるのは「心因性遁走(サイコジェニック・フーガ)」で、計り知れない恐怖から抜け出そうとして、心そのものが事実を虚偽の出来事に変えてしまう … というようなことを書いていたのを思い出して、、
「彼女自身はそれを虚言だと思ってはいない。自分の語るセレブの物語ではきちんとセレブを生きて、あるいは男によってはかわいい女でもあったりもする」(つづく)
デヴィッド・リンチが『大きな魚をつかまえよう』の中で「ロスト・ハイウェイ」の脚本を書いているときに、O・J・シンプソンの裁判が頭から離れなくて、シンプソンが笑みを絶やさないでいられるのは「心因性遁走(サイコジェニック・フーガ)」で、計り知れない恐怖から抜け出そうとして、心そのものが事実を虚偽の出来事に変えてしまう … というようなことを書いていたのを思い出して、、
「彼女自身はそれを虚言だと思ってはいない。自分の語るセレブの物語ではきちんとセレブを生きて、あるいは男によってはかわいい女でもあったりもする」(つづく)
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yomodalite at 2012-10-10 10:59
というような虚言癖の女が「殺人」に対して、それも必要のない殺人を犯してしまうのは、「父の死の真実」に原因があるのかも。。
佳苗に好意的な『毒婦』でも、犯行自体は疑ってはいないにも関わらず、佳苗に取り憑かれてしまっている、、その「悪魔払い」のために、佐野氏はあえて「突き放した」書き方をしているという部分もあるように思えるのだけど、この「手記」に登場する暴力的な検事は、実際に厚生省の村木厚子さんを恫喝した検事と同一人物で、、佳苗は本当に嘘をついているという意識がないみたいだし、「ある種の男性には熱烈に支持されてきた」ということも、すごくよくわかるんだよね。
佳苗に好意的な『毒婦』でも、犯行自体は疑ってはいないにも関わらず、佳苗に取り憑かれてしまっている、、その「悪魔払い」のために、佐野氏はあえて「突き放した」書き方をしているという部分もあるように思えるのだけど、この「手記」に登場する暴力的な検事は、実際に厚生省の村木厚子さんを恫喝した検事と同一人物で、、佳苗は本当に嘘をついているという意識がないみたいだし、「ある種の男性には熱烈に支持されてきた」ということも、すごくよくわかるんだよね。