カルマと正義[2]『The Michael Jackson Tapes』

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夏休みに、東京から車で2時間ぐらいの場所でキャンプをしてきました。美しい虹は見ませんでしたが、ずっと気持ちがいい青空で、草原を跳びまわる鹿にも会えませんでしたが、見たこともないような巨大な虫をしばらく眺めたりして、夜はテントから星空を眺めながら、ちょっぴり神に感謝してみました。

下記は、

☆カルマと正義[1]『The Michael Jackson Tapes』と、
☆カルマと正義[1](註釈)の続きです。

P.118~(中段より下)

MJ:僕がドアからドアへ訪問して布教活動をしていたとき[エホバの証人のパイオニアリング]、人は「私たちは無神論者だから」なんて言うんだ。どうして?なぜ彼らは神を信じないんだろう?… 僕はそれを何度も聞いたし、僕の兄弟もしばらくの間、無神論者で、ティトは母の宗教の信者として厳しく育てられたけど、その後は無神論者だったんだ。今は違うみたいだけど。僕が知っている有名な映画監督では、『雨に歌えば』でアカデミー賞を取ったスタンリー・ドーネン(☆註1)も… 。

SB:君は訪問先の人々から「私たちは無神論者だから」と言われたとき、彼らとどういった議論をしたの?

MJ:僕は生命の奇跡によって、それを試みようとした。子供たちの目や、体が、いかにすべてが正しく動いているか。それらのすべてが、自ら偶然現れるなんて方法はない。

それから、僕たちがなぜここに存在し、なぜ、互いに破壊し合うことが許されているのか? 僕たち人類だけが、この惑星の中でお互いを破壊しようとする、唯一の種属なんだ。僕には、様々な不公平がどうしておこるのかわからない。なぜ、天国は、ホロコーストや世界中で起っている大量虐殺や、リンチや奴隷制度、スターリンとか、、そういったすべての重要な問題を止めることができないのか。

こんなことは言いたくないけど、僕はナポレオンも嫌いなんだ。彼が起こした大量虐殺は賞賛されている。[SB : マイケルはナポレオンが行なったすべての戦争のことを言っているのだと思う]それに対して、ヒトラーは悪魔(Devil)と呼ばれている。でも、彼らは同じことを、同じようにやっている。ナポレオンのことは国のためにやったことだと言う人がいるけど、それはヒトラーも同じだよ!ナポレオンと共に大勢の人が亡くなっているのに、ナポレオン像まである。

SB:いいかい、ヒトラー以上に邪悪(evil)な人物なんていない。それから、ナポレオン。彼は多くの戦争を始めたが、未だに、慈悲深い独裁者だと言われている、この人物は、ヒトラーと比較されることは決してない。現代でも、彼の時代においても、英国やヨーロッパの国々からは「獣(the beast)」と呼ばれ、アンチキリスト(☆註2)だと言われているんだ。

MJ:でも、彼はたった1人で、島で亡くなった孤独な男だろう。

SB:君は歴史書を読むのが好きなの?

MJ:僕は、歴史についての本を良く読むよ。でも、何を信じていいかわからないね。だって僕は、自分に関しての記事が、どれだけ捻じ曲げられて書かれたか知っているからね。歴史も、僕と同じように捻じ曲げられていると思う。この国(米国)は、インディアンから、そしてオーストラリアは黒人から。そしてアパルトヘイトも。彼らがどれほど多くの黒人を殺したか。

You know that most of the death of the indigenous peoples here in the Americas, as well as most of the slaves who were brought from Africa, was through disease and germs. Almost ninety percent of Native Americans died because of European diseases. You see the Europeans had so much disease in their bllod they developed immunity to it. But the Native Americans had no such immunity and European germs killed off about eighty seven percent of indigenous peoples in the Americas, and something like ninety five percent of the Aborigines died of disease. They lived in more wholesome environments without all the European illness.

SB:君も知っているだろうが、アメリカにいた原住民や、アフリカから奴隷として買われて来た者たちも、主な死因は病気と病原菌だ。90%のネイティブ・アメリカンは、ヨーロッパ人の病原菌で亡くなった。ヨーロッパ人は、彼らの血の中に病原菌をもっていたけど、彼らにはその免疫があった。でも、ネイティブ・アメリカンには、そのような免疫はなく、87%のアメリカ原住民が亡くなった。また、95%のアボリジニも病気で亡くなった。アボリジニは、ヨーロッパ人がかかるような病気がない、健全な環境に住んでいたんだ。


MJ:嫌な話だね。申し訳ないけど、そういう話は本当に嫌いなんだ。

SB:最近、オーストラリアに行ったんだけど、そこでは、オーストラリア政府は、アポリジニの人々に謝罪すべきかどうかという議論があったよ。

MJ:それについてはよく知ってる。フランクにも(カシオのこと)それについて話したよね。憶えてない?[SB註:フランク・カシオはこの会話の間、私たちと同じ部屋にいた]

they say that if they apologize then they have to pay them the way they are paying the Jews for the Holocaust. And they don't want to pay them so they can it say they are sorry. They made a mistake because they are worried that they will stick their hand out and ask for money.

MJ:ドイツ人が、ホロコーストに対する謝罪をユダヤ人にしているのと同じように、アボリジニの人々にも、賠償金を支払わなければならないと言う人もいれば、また、オーストラリア政府は、謝罪も、賠償金を支払うこともしたくないという人もいる。アボリジニの人々が、金銭を要求することばかりを心配しているなんて、オーストラリア政府は間違ってるよ。

SB:君は、彼らは謝罪すべきだと思う?

Absolutely, and I give the Jews credit for standing up for the past. Yes. The Germans paid the Jews $47 billion a year in taxes because of the Holocaust.

MJ:もちろんそうだよ。僕はユダヤ人が過去に対して抗議するのは当然だと思うし、ドイツ人はユダヤ人にホロコーストの賠償金として、年間470億ドルもの税金を支払った。

It's actually nowhere near that much, But the Jews were never paid for their slave labor and certainly never accepted blood money for the six million killed.

SB:それは、実際に近い話とは言えない。ユダヤ人には強制労働の賃金は支払われなかったし、亡くなった600万人の犠牲者に対する謝罪金は受け取っていない。

Rather, they were compensated for the tens of billions of dollars in confiscated property that was stolen and destroyed by the Nazis and their collaborators, and even then only got a fraction of what they lost.

もっと正確に言えば、それらは、ナチスとその協力者によって強奪された財産のうち、数百億ドルは償われたが、それらは失ったものの一部に過ぎない。


But I hate when people to this day think that all Germans are bad, because they are not.

MJ:でも僕は、今日まで、すべてのドイツ人が悪いだなんて言われるのは嫌なんだ。だって、彼らが悪い訳じゃないだろう。

In the Bible there is horizontal, rather than vertical accountability. So if I saw you beating up Frank and I didn't stop you, I am also responsible because I was here witnessing it but chose to do so without stopping you. But Prince wouldn't be responsible just because he is your son.

SB:聖書には、縦の関係より、横の関係に責任があると書かれている。例えば、もし君がフランクを殴りつけるのを見て、私が君を止めなかったとしたら、それは私にも同様の責任がある。なぜなら、私はそれを目撃していたのに、君を止めなかったのだから。しかし、プリンス(MJの息子)には、責任はない。プリンスは君の息子だというだけだ。

We do not visit the sins of the fathers upon the children. So, horizontal accountability, but not vertical. He can't be accountable for what his father does. So we of course don't hold this generation of Germans responsible for what their parents did. But we do hold the generation who perpetrated it, and those who watched in silence, we hold them accountable.

SB:私たち(ユダヤ人)は、父親の罪を、こどもに押し付けようとはしない。責任は縦の関係ではなく、横の関係にある。息子には、彼の父親が行なったことについて責任はない。私たちは、もちろん、今の世代のドイツ人に、親が行なったことの責任を負わせることはしない。しかし、私たちは、それを行ない、黙って見過ごしていた親の世代の責任を忘れることはない。
(☆註3)

☆カルマと正義[2](註釈)に続く



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Commented by ktmn at 2012-08-19 03:51 x
こんにちは。

マイケルのこと、どんどん好きになっています。

歴史から人の痛みを汲み取れる心の持ち主なんですね、

そういうものを踏まえた上で、最高のエンターテイメントも創り上げる。ほんとに凄い人だと思います。

それから歴史にしても報道にしても、表層ばかりを鵜呑みにせず、その背景までしっかり考えたいと思いました(^^
Commented by yomodalite at 2012-08-19 09:42
>マイケルのこと、どんどん好きになっています。

嬉しいコメントありがとうございます!

>歴史から人の痛みを汲み取れる

そうなんですよね。。彼はスゴい読書家で歴史本は特に好きみたいなんですが、貯め込んだ知識をひけらかすことなく、また知識で語るのではなく、自分の中で本当に理解して、感情や感覚を伝えることを、すごく重要視しているから、歴史の中の「心が伝わる」んですよね。

私は、3年ぐらい彼のことを研究しているうちに、聖書のこともそうだけど歴史上の人物のこととか、様々な古典について、すごく理解が深まった気がするんですけど、それは、MJが歴史をすごく学んで、彼自身が歴史的スケールの行動をしていることがわかったからなのかなぁって思ってます。
Commented by kuma at 2012-08-23 14:27 x
私はMichael Jackson Tapes読んでいないので、こうしてyomodaliteさんがあらためて考察してくださっていることがとてもありがたいです。MJが、豊富な知識だけでなく、自分の経験(reality)ni基づいた、借り物でない考えを持っていることがよくわかります。
>90%のネイティブ・アメリカンは、ヨーロッパ人の病原菌で・・・
というシュムリーの発言にちょっと困惑しました。昔読んだ藤永先生の5本からうけた印象とずいぶん違う感じがして。たしかに病死が多かったのかもしれないけれど、強制移住みたいなことがなかったらずいぶん事情は違ってたと思うので。あと、
I give the Jews credit for standing up for the past.
は、「僕はユダヤ人が過去に対して抗議するのは当然だと思うよ」ってことではないかしら。
久々にお邪魔してぶつぶつとすみません。
Commented by yomodalite at 2012-08-23 15:51
kumaさん、待ってましたーーー!!!

I give the Jews credit for standing up for the past.

おっしゃるとおりですね!即効で修正しましたのでご確認くださいませ!

私のヤバい英語力では、この程度の「飛ばし」は他にも一杯ありそうなので、いつものように全文英語併記したいところなんですけど、流石に全文書き出すのはしんどくて、、

でも、疑問に思ってくださった部分は、せっかくなので、、本文中に原文追加してみましたので、ぜひぜひ、ご確認くださいませ。

今日は「人種差別、宗教…」の持論全開の註釈アップしようかなって思ってたんですが、クールダウンする意味でも、kumaさんのチェック待ってからにしよっと。
Commented by kuma at 2012-08-23 16:40 x
ここのことろ読ませていただいてなかった分、やっとcatch up させていただきました。でも、宗教に関する内容は私には難しいです・・・。
英文についてももう一カ所だけコメントさせていただきましたが、所詮kumaもあんまり英語読めてないんですから、チェックなんか待たずに進んでくださいね!
これの後か先かでToccoさんがヒトラーの演説映像についておっしゃっていましたね。NHKBSでプロファイラーという番組をやっていて、その7月7日の回でヒトラーを扱っており、彼の巧みな演説術について映像を交えて説明していました。その時の映像がToccoさんがおっしゃっているのと同様か分からないのですが、もしプロファイラーの再放送があればごらんになれるのではないかと思います。
Commented by kuma at 2012-08-23 16:44 x
Toccaさんごめんなさい。先のコメントでToccoさんとタイプミスしてしまいました。Toccaさんです。失礼しました!
Commented by yomodalite at 2012-08-23 18:08
>チェックなんか待たずに進んでくださいね!

やだやだ!絶対待つもん(笑)その部分は宗教関係ないですから、、ご心配なく

宗教に関してのことは、私の独自見解でぶっちぎりますけど(苦笑)、でも、英語のミスとか、90%のネイティブが、ヨーロッパ人の病原菌という見解に困惑という意見は、すごく貴重ですし、私のミスでシュムリーのコメントに色がついちゃうのもマズいし、、もう一カ所のコメントにも、私の物分りが悪キャラを炸裂させてしまいましたが、

とにかく、なるべくたくさんの人のチェックが入ることを、常に望んでいますので、どうか、今後も「お気軽に」お願いします!

>NHKBSでプロファイラーという番組

こちらの情報もありがとうございます!
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by yomodalite | 2012-08-18 14:01 | マイケルと神について | Trackback | Comments(7)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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