マイケルと宗教との関係『The Michael Jackson Tapes』

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「マイケルと神について」というシリーズ記事は、マイケルが信じていた「神」とはどういったものだったのか、について、少しまとめられたらという趣旨で始めました。

まずは、ラビ・シュムリーの著書『The Michael Jackson Tapes』の、Part 2「Jehovh's Witnesses years and Religion」(エホバの証人時代と宗教)にある「Michael's Relationship with Religion」の和訳から。

この本は、一般的にはあまり評判のいい本ではないようですが、私は苦手な英語力を駆使しても読みたいと思うほど面白いと思いました。

今までに読んだインタヴューとは、質問内容がまったく異なっていて類書がなく、これまで、自分のファン層を出来るかぎり限定したくないことや、日常的に本を読まない人(米国は日本よりもずっと多い)や、知的に障害があったり、子供のファンにまで気を遣ってきたMJですが、本書では、彼が普段は絶対に言わないことも話しているという点が魅力的です。

MJが旅立った後に、勝手に公開したという点が、低評価の主な理由だと思われますが、MJが親しい関係にあった宗教指導者とした会話は、私には、これまでの未発表曲がすべて愛おしいのと同様に魅力的で・・・

☆ ☆ ☆

本書の、p.111より(会話の冒頭部分を少し省略しています)

Michael's Relationship with Religion
マイケルと宗教との関係

以下、SB = ラビ・シュムリー、MJ = マイケル


SB:君は、自分がイエスと繋がっていると思う?

MJ:もちろん。だけど、そういう君はイエスを信じていないだろう?

SB:彼が救世主とか、神であったということは信じていない。

MJ:イエスの存在については?

SB:それは、私たちだって彼が存在したことは信じている。イエスが素晴らしい人物で、信心深いユダヤ人で、偉大な徳を持った教師であったことも信じている。ただ、神の子であるとか、救世主だったとは信じていない。私は最近、ラリー・キング・ショー(TV番組)に、ビリー・グラハム(有名なキリスト教伝道師)の娘と出演して、その話をしたよ。

君は、イエスの人格に親近感を感じるんだね。イエスは「Kidult」(大人になっても子供の心をもち続けている人)だと思っている。イエスは、道徳的にすばらしいメッセージを伝える人で、見た目も上品で穏やかに描かれているよね。君はイエスは、子供のような内面をもった人の典型だと思っているのかな?

MJ:そう、そのとおり。

SB:それゆえ彼は、子供に囲まれているのが好きだったと?

MJ:僕が思うに、イエスと同じ部屋にいるとしたら、彼について回って、常に彼の存在を感じていたいと思う。まるでこどもみたいに、ガンジーのようなね。

SB:ガンジーが笑うところを見たことがあるの?

MJ:あるよ。ガンジーは子供みたいにくすくす笑って、、、すごく可愛いんだ。この人は、名もない場所から現れて、国全体を導いた。政治的な地位もなく、政府の要職にも就いてなかったのに。僕は、それが本当の力だと思う。驚くべきことだね。あの『ガンジー』という映画は凄かったよね。驚異的な映画だよ。君は観た?(私は「観た」と答えた)

SB:君が聖書の中で、印象に残る話は?

MJ:僕は「Sermon on the Mount」(マタイ伝、ルカ伝にある「山上の説教」)が大好きなんだ。(☆註1)それから、この話も好きなんだけど、弟子たちの中で、誰が一番偉いのかを議論していると、イエスがこう言った。「あなたたちは、この小さな子供のように謙虚に…子供のようにならなくては」(☆註2)完璧な答えだね。人は無垢な状態に戻らないと。

SB:君がここ(ネバーランド)を創ったのは、大人の狂った世界からの避難地として、君が考える完璧な楽園、つまりエデンの園を創りたかったからではないか、と言った人はいる?

MJ:君が初めてだよ。

SB:アダムとイブの話は、君にとって特別な意味がある?

MJ:もちろんだよ。

SB:君は、直感的に、アダムとイブもこどものような性質だったと思った?

MJ:そうだね。それを実際に見ることができたらいいのにね。それは、何かを象徴しているのかな?それとも現実?本当にあったことなのかな? 僕はよく悩むんだよね。そこには、なにか抜け落ちているところがあるから。僕は、「エホバの証人」の長老でも時々答えに詰まってしまうような質問をしたよ。

SB:君は聖書について、彼らにたくさん質問をしたの?

MJ:そう。僕は、マイクをつかんで、彼らに「では、これはどういうことですか?それでは、あれについてはどうなんですか?」って聞くようなタイプだったんだ。でも、長老たちは「ブラザー・ジャクソン、その話はあとにしよう」とか言って、変な答えとか、要点をずらした答えしかくれなかった。

SB:アダムとイブはふたりでいることで完全に満ち足りていて、彼らはこどものようだった。神は、ふたりを成人として創造したけど、彼らは生まれたばかりで、子供でもあった。創造されたばかりだったからね。だから、彼らは大人であると同時に子供で、だからこそ完璧だった。彼らは両方の美点を融合をしている。この話の重要な点は、我々が、外見は大人として発達しながら、内側に子供のような資質を持ちつづけて、いかに成長していくか、ということにあると思う。そういう意味で、この話は君にとっていつも意味のあるものだったんじゃないかな?

MJ:ただ、神が、禁断の果実で彼らを試したっていうのがね。神なら、結果はわかるだろうし、神なら、過ちを犯すことのない完璧な人間を創造したはずで、わざわざ試したりすると思う?他にも、過ちを犯したといって、アダムとイブを怒ったり、蛇に誘惑させたりして、彼らを追い出すとか、そんなことを神がするだろうか? 僕が自分の子供たちに、そんなことをするかどうか考えてみても、いや、そんなことはしないね。

僕は、神を責めたり、非難したいわけではなくて、それは、なにか、僕たちに教訓を与えるためのものじゃないかな。僕にはそれが本当に起ったことなのかはわからない。僕なら、正しいことをするか、間違ったことをするか見るためだけに、何かをさせるということはしないよ。それから2人の子供[カインとアベル]… 彼らは近親相姦なの? 彼らは2人とも少年なのに、どうして子供ができたの? 他にも色々質問したけど、長老たちは僕に答えてくれなかった。

SB:君は、長老たちにそんな質問をしてたのかい? (☆註3)

MJ:うん。

☆マイケルと宗教との関係(註釈)に続く



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Commented by Tocca at 2012-08-11 14:17 x
こんにちは(^_^)
もう少し読み続けてからコメントさせていただこうとも考えたのですが、宗教を論じる教養まで無いので、とても悩んでおります??

今回のインタビューはとても難しい。

イエスや聖書に出てくる登場人物の存在を「意識」したり、「憧れ」たりする土俵になるものがまるで無いので、マイケルを理解…と簡単には言うものの、到達まではかなり時間がかかる事が判明しました。そもそも神や宗教について1対1の対話形式で話し込む習慣がありません??

外国人が日本の天皇制を理解しにくい事と同じ様な現象なのでしょうか?

CNNではマドンナの印象などのインタビューの話ばかりだったので、ちょっと宣伝下手だったのかも…このインタビュー記事自体はとても新鮮でした!
Commented by yomodalite at 2012-08-11 22:23
Toccaさん、コメントありがとうございますっ!
>イエスや聖書に出てくる登場人物の存在を「意識」したり、

ですよねーー「カインとアベル」なんて奴も、何度も聞いたことはあるけど、それでも、どうしても「ピン」と来ないんですよねーー。

私も何十年もそんな感じだったんですけど、最近になって、ほんのちょっぴりだけ手がかりというか、、そんな感じなんです。でも、MJも理解できないって言ってるし、私はクリスチャンじゃないし、それに、MJもクリスチャンじゃなくて、、彼は「イエス」が大好きなんですね。

だから、、MJがどんな感じでイエスが好きなのかっていうところとか、今後のインタヴューでも、MJはラビ(宗教的指導者)を相手にしながらも、そして、彼自身も「聖書に詳しい」にも関わらず、聖書的な言葉を使うことを避けていたり、むしろ相手がラビだから余計に、doo doo とか言ってたりもするんですよね。

今後も、インタヴュー(→)註釈(→)私のトンデモ解釈(→)インタヴュー みたいな感じで、もう少し続けようと思ってます。またよろしくお願いします。

>CNNではマドンナの印象などのインタビュー
あ、その話題、全然知らない…
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by yomodalite | 2012-08-11 09:39 | マイケルと神について | Trackback | Comments(2)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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