“Morphine”『Man in the Music』

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もしかしたら、私は日本一「Blood on the Dancefloor:HIStory in the Mix」を愛している女なんじゃないかと思うことがあるんです。

ほとんど毎日聴きたいと思うし、特に1日の始まりに聴くと色々憂鬱になるような現実にもなんとなく対応できる気がして、すごく「ポジティブ」になれるのですが、一般的にはあまり健康的とはいえないイメージの曲が多いこのアルバムに、なぜそのような効果があるのか?ずっと不思議でした。

これは、自分の感想に1番近いレヴューのような気がして、いつか訳しておこうと思っていたものです。いつもどおり、ヤバい英語力を駆使していますので、お気づきの点は遠慮なくご指摘くださいませ。

Source : SHUFFPOST ENTERTAINMENT

Michael Jackson : Man in the Music, Part 2(Morphine)
Joe Vogel
(Posted: June 27, 2009 03:44 AM)

This is Part 2 of a series exploring Michael Jackson the artist through his albums and songs. The following excerpt is taken from Chapter 5 of Man in the Music: An Album by Album Guide to Michael Jackson

マイケル・ジャクソン「Man in the Music」Part 2 “Morphine”
アルバムと歌を通して研究するシリーズのパート2。今回取り上げるのは、第5章「An Album by Album Guide to Michael Jackson」から


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People often struggle with allowing artists to grow and evolve. For Bob Dylan it was considered sacrilege by many to pick up an electric guitar; for the Beatles, the shift from sentimental love songs to social statements and psychedelia caused them to lose, in some people's minds, their initial charm and mass appeal.

人はアーティストが成長し、進化していくことを認めるのに苦労する。ボブ・ディランへは、エレキギターなどけしからんという意見が多く、ビートルズには、センチメンタルなラブソングから、社会への声明やサイケデリックな世界観へ変化したことが、彼らの初期にもっていた魅力や大衆的な人気を失わせることになったと感じた人もいただろう。

For Michael Jackson, the conventional wisdom meant every album post-Thriller that didn't sound or sell like Thriller was considered a failure; this, in spite of the fact that some of his most significant and challenging work came later. Call it the curse of expectational stasis.

マイケル・ジャクソンへは、スリラー以降のアルバムが、スリラーのようには売れなかったことで失敗と思われるということが一般通念になった。実際には、彼の最も重要で挑戦的な作品がその後だったにも関わらず、これは、期待が外れたときの混乱による災難と言ってもいい。


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Still, for those who gave Blood on the Dancefloor: HIStory in the Mix a serious listen, it was an impressive record indeed. Containing just five new songs, the album is considered an artistic breakthrough by some. "His singing on the first five tracks of new material has never been so tormented, or audacious," wrote Armond White of Village Voice.

さらに、本当に重要なレコードである『Blood on the Dancefloor: HIStory in the Mix』を真剣に聴くなら、この5曲の新曲には、これまでにない芸術的な進展が見られる。ビレッジ・ボイスのアーノルド・ホワイトは「彼が最初に歌った5曲は、苦痛に満ちていながらも、不敵で大胆といった、これまでにはない新しい質感がある」と書いている。

"'Blood on the Dancefloor' has the vitality of an intelligence that refuses to be placated. . .[It] is a throwdown, a dare to the concept of innocuous Black pop." In a 1997 review, The New York Times' Neil Strauss concurred: "There is real pain and pathos in these new songs... Jackson's pain is often the world's merriment, and this is probably true of his new songs, which fret about painkillers, sexual promiscuity and public image.

『Blood on the Dancefloor』は、懐柔を拒否するような知性に溢れていて、それは、無害なブラックポップのコンセプトへの思い切った冒険でもある。1997年のニューヨークタイムスのレヴューにおいて、ニール・ストラウスの意見も一致している。現実の苦痛や悲哀が込められた新曲… ジャクソンの苦痛は、しばしば、世界中で娯楽となったが、これらの新曲は、鎮痛剤や、性的乱交、自分の公的イメージに対する彼の真実を歌ったものだ。

In many of them, Jackson seems like the elephant man, screaming that he is a human being... In keeping with Jackson's darker mood, the music has grown more angry and indignant. With beats crashing like metal sheets and synthesizer sounds hissing like pressurized gas, this is industrial funk... Creatively, Jackson has entered a new realm."

大勢の中で、ジャクソンはまるで、自分は人間なんだと叫んでいるエレファントマンのように見える… 金属板を壊すようなビート、シンセサイザーは、圧縮されたガスのシューというような音をだし、その音楽は怒りを増し、ジャクソンは暗い雰囲気を漂わせている。これは、まさに創造的で、インダストリアル・ファンクというか… ジャクソンは新しい領域に入ったと言える。


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In the gritty, haunting "Morphine," Jackson tackles a subject he never had before: drug addiction. To a relentless, industrial funk beat, the singer lashes out in visceral bursts of anger, aggression, and pain. "Is truth a game daddy," he screams out at one point. "To win the fame baby / It's all the same baby / You're so reliable."

ザラザラするような不安感に満ちた「Morphine」、ジャクソンは以前は考えられなかったテーマである「薬物中毒」に取り組んだ。執拗なインダストリアル・ファンクのビートに対し、歌手は、怒りを内部から爆発させるかのように攻撃的に苦痛を歌い上げる。「真実はゲームなのか?ダディ」彼はある時点で叫ぶ。「名声を得るために、みんなそうさ、実に頼もしいよ」

The rage and disappointment, combined with its ear-assaulting sound (music critic Tom Sinclair described it as "alternating Trent Reznor-style sturm und clang with Bacharachian orchestral pomp"), make for a jarring listening experience, particularly for those accustomed to the breezier melodic pop of Off the Wall and Thriller (though it should be noted that songs like "Wanna Be Startin' Somethin'" and "Billie Jean" were already beginning to uncover the complexity, paranoia and pain represented in these later tracks).

憤怒と失望が混ざりあって耳を襲う音は(音楽評論家のトム・シンクレアは、トレント・レズナー風の荒れ狂うような音と、バート・バカラック風の優雅さが交互に入れ替わるようだと著している)「Off the Wall」や「Thriller」の軽快なメロディーや、美しいポップスに慣れている人には、不協和音のような耳障りの悪さを感じるだろう。(「Wanna Be Startin’ Somethin’」や「Billie Jean」のような曲も、これらの曲の複雑さをもち、偏執的で、苦痛を精密に表現していたにも関わらず)

☆sturm und clang ←Trent Reznor に絡んでいることから「sturm und klang」の誤植ではないかと… 確信はありませんが「sturm und klang」で訳しています。

☆Trent Reznor(トレント・レズナー)ナインインチネイルズの中心人物。
デヴィッド・リンチの映画『ロスト・ハイウェイ』の音楽を担当。

◎Nine Inch Nails - The Perfect Drug (full)

☆同じく『ロスト・ハイウェイ』で使用されたドイツの「インダストリアル系」バンド
◎Rammstein Rammstein lost highway

☆Tom Sinclair(トム・シンクレア)Entertainment Weeklyのレビュワー
EW.com(http://www.ew.com/ew/)



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But "Morphine" is best viewed as an experiment -- both sonically and lyrically -- in representing the experience of physical / psychological pain as well as its temporary release via narcotic pain relievers like demerol and morphine (both of which Jackson has been reportedly addicted to, on and off, since the early Nineties).

「Morphine」は、歌詞や音においても、デメロールやモルヒネといった一時的な麻薬の投与によって得られる身体的・精神的な開放感と苦痛の両方を表現するうえで、最も実験的といえる。(伝えられるところによれば、90年代の初期から、ジャクソンはその両面で中毒になっていたという)

This experience is also brilliantly conveyed in the song's form: About mid-way through the track, the grating beat subsides, symbolically representing the pacifying effect of the drug. "Relax, this won't hurt you," Jackson sings soothingly from the perspective of the drug.

この経験はまた、曲の形式にも見事に表現されている。曲のちょうど真ん中あたりで、軋むようなビート音は弱まっていく。これは、ドラッグの鎮静効果を象徴するものだ。「リラックスして。痛くなんかないからね」ジャクソンはドラッグの視点からなだめるように歌う。

Before I put it in
Close your eyes and count to ten
Don't cry
I won't convert you
There's no need to dismay
Close your eyes and drift away

Demerol
Demerol
Oh God he's taking demerol
Demerol
Demerol
Oh God he's taking demerol

He's tried
Hard to convince her
To be over what he had
Today he wants it twice as bad
Don't cry
I won't resent you
Yesterday you had his trust
Today he's taking twice as much

Demerol
Demerol
Oh God he's taking demerol
Demerol
Demerol
Oh God he's taking demerol


◎訳詞:Morphine「マイケルの遺した言葉」



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These verses are perhaps some of the most poignant (and tragic) Jackson has ever sung. Beyond the literalness of the drug itself is Jackson's persistent yearning to escape from pain, loneliness, confusion, and relentless pressure. In this brief interlude he beautifully conveys the soothing, seductive, but temporary release from reality. There is a sense of pleading, of desperation, before the high abruptly ends, and the listener is slammed back into the harsh world of accusations and anguish.

この一連の歌詞は、おそらく、ジャクソンがこれまで歌った中では、もっとも痛烈(および悲劇的)で、麻薬そのものの解釈以上に、ジャクソンが抱える孤独や混乱と容赦のないプレッシャーといった苦痛から解放されたいという願望が見られる。短い間奏中も、彼は優しく慰め、誘うように。しかし、それは一時的な解放に過ぎず、ハイな状態は突然、絶望を訴えるような感覚へと突き落とされ、リスナーは、非難に苦しむ不快な世界に連れ戻される。

Sputnik Music described this musical sequence as a "moment of absolute genius." The song, written and composed entirely by Jackson, is one of his most experimental and brilliant creations. It is a confession, a personal intervention, a witness, and a warning.

Sputnik Musicは、この音楽シークェンスを「絶対的な天才の瞬間」であり、この曲は完全にジャクソンによって作詞・作曲され、彼のもっとも輝かしく、実験的な創造のひとつで、それは罪の告白であり、個人的な治療でもあり(自らが)証人となる、警告でもあると評した。



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[Note : This analysis of "Morphine" was written before Michael Jackson's death. It becomes all the more tragic given reports that narcotics like demerol and morphine may have contributed to his passing.]

[注:この「Morphine」の分析は、マイケル・ジャクソンが亡くなる前に書かれたもの。デメロールやモルヒネのようなドラッグが彼の死の要因かもしれないという報告に従うなら、より一層悲劇と言える]


☆Sputnik Music:英国の音楽評論誌(http://www.sputnikmusic.com/)

(Copyright by Joseph Vogel, from Man in the Music: An Album by Album Guide to Michael Jackson)

◎Morphine - Michael Jackson





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Commented by パセリ at 2012-04-02 02:48 x
こんばんは^^いつも貴重な記事をありがとうございます。
1年ほど前に一度コメントさせて頂いたきりいつも読み逃げでスミマセンm(_ _)m
ところで今回は「Morphine」のお題^^でしたので随分前に見つけた素晴らしい解説をされてるブログ様が
こちらにありますのでよかったら飛んで行って下さい。(ご存知でしたらスルー^^して下さい)

① http://blogs.yahoo.co.jp/cyerry0405/17855815.html

② http://blogs.yahoo.co.jp/cyerry0405/17856181.html?type=folderlist

③http://blogs.yahoo.co.jp/cyerry0405/17904581.html

Man in the Music は本当に素敵な本ですね
英語はまったくわからないのですが装丁に惹かれて写真集感覚で購入しました。

大きくて写真のチョイスも素敵で紙質もとても良い本です。

では、またお邪魔させて頂きます。いつもありがとうございます。

Commented by yomodalite at 2012-04-02 08:28
パセリさん、ありがとーーーーー!!!

紹介いただいた素敵なブログのことは、以前こちら(http://goo.gl/MbN6r)でもリンクさせていただいて知っていたんですが、その記事は読み逃していたのですっごく参考になりました!

MJの歌詞和訳には踏み込むまいと固く決心しているのだけど、この曲はもうちょっとエロく、、ていうか、その、、「グッとくる感じ」wに訳したくなって、、かなり「うずうず」してたんだけど、、やっぱ止めといてよかったよ(笑)

本文の方にも参考リンクとして、追加しておくね。ホント感謝です!今後ともよろしくお願いします!
Commented by kuma at 2012-04-04 21:42 x
>もしかしたら、私は日本一「Blood on the Dancefloor:HIStory in the Mix」を愛している
のコメントにうれしくなってしまいました。私は、この数ヶ月に限って言えば「ほとんど毎日」このアルバム、というか最初の5曲を聴いています。以前はなんとなく敬遠していたアルバムでした。リミックスが苦手なこともあったかと思いますが、ジャケットのMJが妙につらそうに見えてしまったからかも知れません。
いまは、Bood~のイントロで、朝の動きにくい身体と頭に弾みをつけています。Morphineに関しては、真ん中の優しいメロディー部分から、一気に激しいビートにもどる前の、MJのうめきのようなシャウトに心を揺さぶられてしまい、なんどもその部分リピート。Is It Scaryのスケールの大きさも大好きです。いろいろ言うときりがないのですが、とにかく上記のyomodaliteさんの言葉が勝手にうれしかったので、それに好きな曲の解釈についていろいろ読ませていただけたのもうれしかったので、コメントさせていただきました。
Commented by kuma at 2012-04-04 21:55 x
で、英語についてひとつだけいいですか。
This experience is also ~ the drug.の部分です。
yomodaliteさんが訳しているのに対しての訂正と言うよりは、「こんなんもどうでしょう」という程度の提案なんですが。

この経験はまた、曲の形式にも見事に表現されている。曲のちょうど真ん中あたりで、軋むようなビート音は弱まっていく。これは、ドラッグの鎮静効果を象徴するものだ。

Man In the Music、まだIntroductionから抜け出せていない人間の提案なので、余り説得力ないかも。。。
Commented by yomodalite at 2012-04-05 09:32
>ジャケットのMJが妙につらそうに見えてしまったからかも知れません。
同感!当時の私は優等生的なMJがキライだったし、アート系wだったにも関わらず、MJの爛れた感じは、それとは違う「不気味さ」があって、SFもこの絵も妙に怖かった(絵の中でも白シャツチラ見せしたり、ホントに変な人だよねw)でも、その後何年も経ってから、自分以上の「ブラダン中毒患者」の存在が信じられないぐらい、よく聴いてるし、よく見てるんだよね。

>で、英語についてひとつだけいいですか。
嬉しいっ!ひとつなんて言わずいくつでも(笑)

>This experience is also ~ the drug.の部分です。
あっそっか。この、brilliantlyは、キラキラじゃなくて、物の見事の方だね。ありがとーーー ホント、助かるぅーー!!! 訂正しておきますっ!

あのね、それで、ついつい、また甘えたくなっちゃうんだけどぉ、、ヤエル・ナイムのこの曲(http://goo.gl/Z2HUD) 私の訳はいつも以上にヤバいんだけど、、検索してくれる人も多い曲なのね。全体的にそうなんだけど、特に下から4つ目の「Go go go with the 〜 but the river gets wide dont」が、もう全然思いつかなくて、、kumaさんに教えて欲しいなぁと。。
Commented by kuma at 2012-04-05 11:49 x
この曲全然知らなくて、こちらで初めておしえていただきました。もちろんドラマに使われてることもわかんなかった。でも、一度聴くとずっと頭の中でリピートしてしまう、いい曲ですね。
歌詞の表示が、意味のつながりよりもリズムにそった改行になっているので、訳すの難しいですよね・・・。
どこで文を区切るか、も訳の一部分なので、一応パラグラフ全体について私なりに考えてみました。

川に行って、流れに身を任そう
身を隠そうとしたって、川はだんだん広くなっていく
持ってる知識で船を漕ごうとしたって駄目
あなたが抱え込んできたものを、川は解き放ってくれる
川に逆らおうと戦っちゃ駄目、川はいつだって正しいの
流れに身を任せてみて。そしたらいつかあなたは成長してる

こんなんどうでしょう。
Commented by yomodalite at 2012-04-05 14:12
私もドラマは知らないんだけど、MTVで見て気になっちゃって…

>意味のつながりよりもリズムにそった改行… 訳すの難しいですよね・・。

うん。。韻を踏んでるとこ、多少は残したいって思っても、絶対無理だし、そこを諦めても意味をつなげるのも難しくて。。

「身を隠そうとしたって、川はだんだん広くなっていく」

うーーん、明らかに近づいてる気がする。流石!!!

いつも、多少は役に立ちたいんだけど、わかんないところは誰か教えてくれなかなぁという割合が、6:4ぐらいなんだけど、これは3:7ぐらいで「教えて欲しい」って思ってたの。

ホントにありがとーーー!このまま、使わせてくださいませ(はぁと)
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by yomodalite | 2012-03-30 14:36 | MJ考察系 | Trackback | Comments(7)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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