藤永先生に贈ったマイケルの曲[2]

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☆藤永先生に贈ったマイケルの曲[1]のつづき

2012年1月15日

藤永先生へ

年末からお正月までの間に『ロバート・オッペンハイマー』を読ませていただきました。

これまで、その名前ぐらいしか知らない私でしたが、それでも決定版に間違いないと思える御著に出会えて、大変、有意義な読書体験に、お恥ずかしながら「感想文」も書いてしまいました。

それと、年末に言っていた「マイケルCD」、昨日ポスト投函いたしましたので、ご笑納いただけると幸いです ←これは字義どうりの意味なんですが、先生のブログで下記も読ませていただいて、

◎慈善家は人間を愛しているか
◎レニ・リーフェンシュタールの『アフリカ』

最初のメールに書いた「マイケルのおかげで藤永先生に出会えた」ということを再度意識してしまったので、またもや長いメールを書いてしまうことをお許しください。

このCDは、私が「1日の終わりに聴きたいと思う曲」を集めたものなんですが、自分でも意外に思ったことがありました。選曲する前は予測していなかったのですが、最も多くの曲を選んだのは「HIStory」というアルバムで、これはマイケルのこれまでのベスト版(Dick1)と新曲による(Disk2)の2枚組アルバムで、一般的に(Disk2)は下記のように評されています。

歌詞やサウンドのあまりの「悲痛さ」「メディア批判」「怒りの表現のストレートさ」に困惑してしまった。少なくとも『オフ・ザ・ウォール』以降のアルバムに存在した「ファンタジックな魅力」というものがないように感じられてならなかった。マイケルが純粋にやりたいことをぶちまけた、ある意味、彼のキャリアの中で最も「自己主張の強い」「まとまりのない」アルバムである。(西寺豪太『マイケル・ジャクソン』より)

Disk2は「Scream」という曲で始まって「Smile」(チャップリンの「モダンタイムス」のテーマで1954年に歌詞が加えられたもの)で終わる構成になっていて(先生にお送りした曲はすべて[Disk2]から)、このアルバム発売のティーザーは下記をご覧ください。




私はレニ・リーフェンシュタールのファンだったので、当時このティーザーが「意志の勝利」のリメイクだということは分かりましたが、チャップリン、マーロン・ブランド、マイケルの繋がりは、極最近意識したもので、これがチャップリンの「独裁者」スピーチへの返答だということには最近まで気づきませんでした。マイケルの軍隊は、チャップリンスピーチの

自由な世界のために、国境を無くし、強欲や憎しみや不寛容を追放するために、戦おう。科学や進歩がすべての人の幸せのためになる、そんな世界のために共に戦おう!

を映像化したもので、だから、アルバム最後の曲が「Smile」だったんだと思うんです。

このティーザーは当時、批評家たちから「ポップシンガーによる、最も派手な自己神格化だ」などの批判を受け、これ以降、彼はますます激しいメディア攻撃を受けるようになりましたが、彼の死後は、その評価が一転し、彼が大変な慈善家だったことを称賛したものが多くなりました。

◎[リーフェンシュタール関連]マイケル・ジャクソンの顔について(14) “HIStory”

でも、私はその評価の盛上がりには冷めた感情を持っていて、むしろ、私は、生前の彼の慈善家としての活動によって、彼を少し誤解していたというか、完璧には好きではなかったんです。

1985年の「We Are The Would」は、先生もご存知の曲かもしれません。マイケルはこの曲を作曲し(クレジットは共作)スター揃いの参加メンバーの中でも、当時最も人気のあるアーティストでしたが、彼はそのプロモーションビデオの中でも非常に控えめで、発売後に大々的に行われたチャリティコンサート(ライブエイド)にも参加していません。

音楽評論家の渋谷陽一氏は「ウッドストックは、イベントそのものが大きな事件であった。しかし、ライブエイドは「チャリティ」という話題を借りなければイベントが成り立たず、音楽の影響力が低下した証拠だ」という旨の発言をしているのですが、

私は、マイケルの死後、彼の慈善事業について少し調べるようになって、アフリカへの支援が、なぜ、“音楽の力”を奪っていったのか? その問いを誰よりも考え続けたのが、マイケル・ジャクソンだったと思うようになりました。

ちなみに「We Are The Would」はハイチ地震による被災者支援曲として、彼の死後である2010年にも、新たなスター達によって新ヴァージョンが発表されていますが、私はこれにもあまり感心できませんでした。(素晴らしいアーティストが、大勢参加しているのですが....)

先生へのCDには、マイケルがソロで歌っている「We Are The World」のデモを収録しました。私は当時も今も「We Are The World」があまり好きではないのですが、このデモ版は、何度聴いても涙が溢れてならないんです。






それで、最初から「Smile」と「We Are The World」のデモは、収録するつもりだったのですが、自分で意外だと思ったのは、同じく「HIStory」から「You Are Not Alone」「Childhood」という曲も、今までそれほど好きな曲ではなかったし「Little Susie」という曲も考えていなかったのですが、不思議なことに、先生へのプレゼントとして選曲を考えているうちに、これらの曲の魅力に気づいてしまったという感じなんです。


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まだ聴いてもいない曲に対して、自分の感想を押し付けるようで申し訳ないのですが、、最後にもうひと言。

最初の案では、ラスト曲を「Smile」にしようと思っていたのですが「Hold My Hand」という曲に変更しました。これは、彼の死後に正式発売されたものですが、セネガル出身のAkonという人気アーティストとの共演で(2008年のAkonのアルバムに収録予定でしたがネットでのリークにより発売中止)、元々大好きな曲なのですが、どーゆーわけだか、ますます、もうどうしようもなく好きになってしまって、しかも、どうしても「Smile」の後に入れたくなってしまいました。

本当に「ご笑納」いただけると幸いです。


ここから、メールに書いていないこと.....

先生、「Hold My Hand」(僕の手を取って)は「モダンタイムス」(「Smile」)のラストシーンのように、2人が並んで歩いて行くと言うよりは、マイケルの手に導かれて、空を飛んでいるような感じがするんです(この歌は作詞作曲ともにMJではなく、Akonの元に寄せられた曲からMJが気に入って共作したもの)。

マイケルにはチャップリンにはない「翼」があるようで、これは「Rubberhead Club」の11条にあるように

「ピーターパン飛行学校での飛行訓練が活かされているんじゃないかと思うんですが、、どうでしょう?(笑)


☆藤永先生に贈ったマイケルの曲[3]につづく


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by yomodalite | 2012-02-01 22:34 | MJ系ひとりごと | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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