小さな白い鳥/ジェイムズ・M・バリ、鈴木重敏(翻訳)

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☆Rubberhead Club 会員連絡「ピーターパン」はじめました!

暗記するぐらい読まなくてはならない『ピーターパン』なんですが、実はわたし、子どもの頃も、大人になってからも『ピーターパン』を一度も読んだこともなくて、、でも、とにかく「小さなことからコツコツと(by : 西川師匠)」始めようと、読むべき『ピーターパン』を探してみたところ、こちらが見つかりました。

本書について「訳者まえがき」から、要約して引用します。

永遠の少年「ピーターパン」を主人公とするジェイムズ・M・バリの作品は、主要な3つが公刊されている。

①『ケンジントン公園のピーター・パン』(公園のピーター)
②『ピーターとウェンディ』(劇のピーター)
③『ピーター・パン』(劇のピーター)


②は1921年の「Peater Pan and Wendy」と改題されたが、1987年の著作権が消滅してからは単に「Peater Pan」という標題で出版されるのが普通になっている。

③は〈ト書き〉とセリフから成る台本の形をとっている。ただし、6千語におよぶ長い序文が添えられ、全体としては台本というより読まれるための戯曲という感じになっている。

三者はそれぞれ独立した作品ではなく、共通するのは「ピーター・パン」という主人公の名前と、年をとらないという点で、身体的特徴も行動の形態も全く別人のそれと言える。

②と③は、1枚のコインの両面で、②は1904年初演の劇『ピーター・パン』を物語の形に改めたもので、③は再演のたびに手直しされ完成の域に達したとバリ自身が認めた1927年上演の同じ劇『ピーター・パン』の決定版を戯曲の形で出版したものである。

②が初演から7年も経って書かれたのは『ピーター・パン』が、演劇関係者が驚くほどの大当たりをとり、一儲けを企む群小出版社による俗悪な作品が大量に売り出されたため、原作者自身の手による本格的な物語を発表することになった。

①は、1902年に出版され、本書『小さな白い鳥』(The Little White Bird)の一部として書かれたものである。ピーター・パンというキャラクターは『小さな白い鳥』という作品の中で、3分の1にあたる一連のエピソードの主役として活躍するが、決して全編の主人公ではない。

『小さな白い鳥』は、小説家としてのバリの最後の作品であると同時に最高の傑作でもある。人間性への透徹した洞察とそれを包み込む温かい愛情、そしてその甘さを適度に抑える軽妙な皮肉とその鋭さを和らげるユーモアなど、すべてがバリの到達した円熟の境地を示している。

しかし、その高度に洗練された文学の妙味を十分に味わい得る読者の層はあまり厚くはなく、出版後数年間で5万5千部という売行きは、今世紀初頭のものとしては第一級のベストセラーではあったが、人気作家バリの新作としては比較的冷静な一般の反応だった。

ところが、その発表から2年後に初演された『ピーター・パン』は爆発的な人気で迎えられた。この人気を利用しようと考えた出版社が(バリの同意のうえ)『小さな白い鳥』からピーター・パンの登場する6つの章だけを抜粋し、出版した。

これが①が世に現われるに至った真相である。

今日、我が国では青少年から成人に至るまで広い範囲の人々の精神的・心理的諸問題に関して「ピーター・パン症候群」といった恣意的な概念による説明が試みられるなど、原作者の意図とは遠く離れたところで「ピーター・パン」への関心が高まっているように見られる。

しかし「ピーター・パン」の真の姿を知るためには「劇のピーター」よりも先に「公園のピーター」を知ることが必要であり「公園のピーター」を正しく理解するためには『小さな白い鳥』全体との関係においてこれを読むのが正しい態度ではなかろうか。

(引用終了)


本書を最初に手にしたときは、表紙の絵も好みの範疇とは異なるうえに、その厚さにも重みを感じた私ですが、読み始めると、ジェイムズ・M・バリの熱心な研究家である鈴木重敏氏の翻訳が本当にスムーズで、実際のバリの文体を感じさせるような、魅惑的な文章に夢中になり、

これまでの「ピーター・パン」のイメージを完全に覆され、ファンタジーとか、メルヘンとか、おとぎ話が、全然好きではないにも関わらず、冒頭からワクワクし、何度も笑えるほど、楽しく読むことができ、訳者の「まえがき」にある

人間性への透徹した洞察とそれを包み込む温かい愛情、そして、その甘さを適度に抑える軽妙な皮肉とその鋭さを和らげるユーモアなど、すべてがバリの到達した円熟の境地で、その高度に洗練された文学の妙味....

にも完全に同意。これほど完璧な物語を読んだのは、人生で初めてのような気がします!(私の記憶を信頼したことは、私自身はほとんどありませんが....)

ピーターは、厚さ4センチほどの本書を半分読み終えても、まだ登場しませんし、主人公は元軍人の中年男性で、会員である紳士クラブでは「意地っ張りのオールド・ミス」と呼ばれるような偏屈で皮肉屋の男性。

でも、その中年男性が、紳士クラブから、ケンジントン・クラブ(ケンジントン公園)へと、社交場を変化させていく過程は、わたしが「ネバーランド」にたどり着くためにも、絶対に必要な物語で、ジョニー・デップ主演の映画『ネバーランド』で彼が演じたバリよりも、遥かにステキな(「Rubbers」的な意味で)著者の姿も見えてきました!

そんなわけで、マイケルがバリを熱心に研究していたことをよくご存知の、Rubberhead Club 関係者にとって「Must Read」は言うまでもないと思いますが、忙しい会員に、さらに「しつこく」奨めるために、バリのお茶目なおとぼけぶりが伝わる、

不思議な「序文」も引用しておきます。

(これは1930年の全集刊行時に書かれたもの。バリは自作を解説することをとことん拒否し続けた作家で....)


「序」 ジェイムズ・M・バリ

大戦が始まって2ヵ月、私はアメリカを訪れた。ニューヨーク・タイムズがインタヴューを申し入れてきたが、私は断った。

ところが、それでもインタヴューの記事が同誌に掲載された。執事のブラウンが私に代わってインタヴューを受け、私や私の日常生活について、いろんなことを喋ったことになっている。もちろん署名はなかったが、私は今に至るまで、自分で書いたのかも知れないと思っている。

とにかくブラウンが話したことになっているのだが、それによると私は、当時まだ中立を守っていたアメリカのウィルソン大統領の要望に背くまいと、非常に気を遣っていたことが分かる。私はブラウンに命じて、戦争そのものに関してはもちろん、それ以外のあらゆる面でも厳正な中立を守らせたようだ。

例えば食べる物にしても、今日牡蠣を注文すれば明日は蛤にする、といった具合で一切の偏向を避けさせたし、ニューヨークの摩天楼を見ても、ある1つが他の1つよりも高いなどとは、口が裂けても言わせなかった。

ブロードウェイを通るにしても、左右どちらの歩道の肩を持つと思われても困るので、危険は承知の上で道の真ん中を歩かせたほどだった。

ブラウンは、また、私が自分の作品を、それが出版されるや否やすっかり忘れてしまう、というようなことも話したらしい。全く酷いやつだ、客が来ると分かっているとき、話題が自分の作品に及ぶ場合に備えて、私は最近の自作を大急ぎで読み返すことがある ー その現場を見たことも1度や2度ではない ー そんなことまで彼は証言している。

この最後の点に関しては、ブラウンの話も満更作り話ではないと認めねばなるまい。なぜなら、主イエス・キリストの御降誕紀元1930年というこの年、私はこの『小さな白い鳥』に関しては、どんな質問を受けることも拒絶せざると得ないからだ。私が覚えているのはただ1つ、それが他人を脅迫した結果の、自業自得の産物だということだけだ。

それまで一度も本を書いたことの無いある女性が、ずっとまえからこの題名で本を書こうと考えていた、と私に話したのだ。私はその女性を励ますつもりで、貴女が書かなければ私が書きますぞ、と脅したのだが、結局はその脅しを実行する破目に陥ってしまった。

こんな事情で本を書いたことなど、この他には一度も無い。だがひょっとすると、だれでも同じようなことをしているのかも知れない。



◎小さな白い鳥(アマゾン)

◎ジェイムズ・M・バリ《ジェームス・マシュー・バリー》(ウィキペディア)
◎ネバーランド《映画》(ウィキペディア)

[参考記事]
◎松岡正剛の千夜千冊『ピーターパンとウェンディ』


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Commented by jean moulin at 2012-01-19 17:21 x
「ネームカード」できたんだね。すてき!すてき!
「ぐんぐん組の狼」なんだ(ふふ)

「Must Read」は「ピーターパン」だったのね!
私もRubberhead Club 会員目指して、去年やっと読んだの。
私が読んだのは、本多顕彰訳の新潮版。
yomodaliteさんの解説をみてると、新潮版は①の部分のみだと思う。
こちら、あまりにも格調高い訳文と、ディズニーのイメージとまったく違うのに最初は戸惑ったけど、読み終えてみると、とてもすばらしい物語に、さすが隊長!と思ってしまいました。
紹介してくれたバリのこの序文、はまった・・。すごすぎ。
ピーターパンが出てくるまでの、2cmにも興味があるし、「伝言」は立ち読みにして、こっちにしようかな。

そうそう、すごい奥にコメントしてしまったんだけど、「M poetica」DLできたよ。
ipadでも読めるよ。
Commented by yomodalite at 2012-01-19 23:27
《Rubberhead Club 会員全員に重要連絡》「掟」の日本語部分を訂正しました!

>本多顕彰訳の新潮版。
他いっさい読んでないけど、、鈴木重敏氏はスゴい人だと思う。鈴木氏の「バリ本」全部読まなきゃって思った。

もし、今日、突然「無人島」にずっと行かなくちゃいけなくなったら、迷わず、この本を持ってくと思うし、余命1ヵ月って言われても、これを読むと思う。

20代のときにMJの魅力に気づかなくて「ホントに助かった」思うことが多いんだけど、でも、やっぱり、私には気づけなかっただろうなぁ... 子どもの頃、自分はすごく「早熟なこども」だって思ってたんだけど、それがまったく間違ってたことも、MJに出会わなかったらわからなかった....バリもMJも、ホントに深過ぎるぅーー「序文」は最後まで読むと、さらに深みを増します。
Commented by jean moulin at 2012-01-20 18:05 x
図書館にも行けないような僻地暮らしなので、「小さな白い鳥」古書で注文しました。
素敵な本の紹介をどうもありがとう。

>もし、今日、突然「無人島」に・・
こんな風に思えるって、この本もyomodaliteさんもすごいね。

yomodaliteさんとMJの共鳴もやっぱり必然があったんだね。時期にしても。
最近、「拒絶」シリーズとか、「顔」シリーズとか、再読させていただいていて、また、新しい発見があったりしてます。
昨日久しぶりに、You Rock My World見てたら、全然見え方が変わっていて、びっくりしちゃった。
Commented by jean moulin at 2012-01-26 17:44 x
雪で転ばなかった?
ブログデザイン変わったのね。木星な感じでかっこいい。
随分イメージが変わるね。

「小さな白い鳥」の本、手に入りました。
とても立派な本で驚き。
状態もきれいで、映画「ネバーランド」の宣伝の帯が付いていて、中身はあまり開かれていないみたい。
ほとんど送料のみで、買ったのが申し訳ないくらいです。
楽しみに読ませてもらいますね。
Commented by yomodalite at 2012-01-26 22:16
ちょっと試してみたかったんだけど、、ブログデザインは戻しました。

>ほとんど送料のみで、買ったのが申し訳ないくらいです。
ホント、著者には申し訳ないけど魅惑的すぎる値段だったよね。でも、今、アマゾン見てみたら、新本が在庫ぎれのせいか高くなってた!この本は図書館じゃなくて、絶対買った方がいいと思うから、運が良かったね!
Commented by Jean moulin at 2012-01-27 01:55 x
うん、本当に運が良かったあって言うより、yomodariteさんの記事みて駆けつけた方がたくさんいたんだね。こんな素敵な本が格安で売りに出されてて、ちょっと寂しかったけどね。ブログデザイン、やっぱり落ち着くかな、見やすいし。内容が進化して行くしね。
Commented by yomodalite at 2012-01-27 18:45
>こんな素敵な本が格安で....寂しかったけどね。

だよね.... でも、moulinさんも運が良かったけど、こーゆー素敵な本と、素晴らしい著者にしっかり「お金」を払っといた方が、むしろ、心に貯金がたまって、運が良くなると思う。。
Commented by Jean moulin at 2012-01-28 02:26 x
うん、うん、本当にそうだね。私、どうしても政治や経済に興味が持てなくて…。でも、なんとなく、資本主義っていうの?、そういう限界を思ってしまいます。Yomodaliteさん、本当にいろんな事に、目を背けず、すごいと思う。
Commented by co at 2012-01-28 20:23 x
Amazonの新本が在庫切れになった原因のひとつは自分です。
今回も素敵な本の紹介、ありがとうございます。
手作りBookmarkとともに楽しんで、立派なRubbers目指します!

Rubberhead Club 会員NO : 6668495384576004956366くらい
Commented by yomodalite at 2012-01-28 21:14
この本を読んでから、“You are not alone”を聴いたら( http://p.tl/ex04)←こんな感じになってしまいました!!! (全ての方に効果があることを保証するものではありません)

会員NO : 6668495384576004956367より。
Commented by jean moulin at 2013-10-11 18:20 x
久しぶりに2歳児の「You are not alone」みちゃった。
やっぱり、かわいい・・。
おっきくなってるんだろね。

松岡正剛の参考記事、追記されたのかな。
これも、なかなか感動の記事だね。
今、一般的に認識されている「ピーターパン」と、バリの描いた「ピーターパン」は、世間に思われていたMJの「ネバーランド」と、隊長の「ネバーランド」と同じくらいの隔たりがあるなあ、とあらためて思いました。

あ また、すごい今更なんだけど、映画「ネヴァーランド」見たよ。
すごーい、良い映画だった・・。
その後、子供達の人生も知ってたから、美しくも悲しかったし・・。
この映画、2004年の公開だよね。
MJがどんな思いで見ていたのかなあ、とかも思ってしまった。
Commented by yomodalite at 2013-10-11 21:05
私もmoulinさんきっかけで久しぶりに見た!(http://p.tl/ex04)

ホントに堪能しきってるっていうか、、もう、、
この子が見ているものを、見てみたいよねぇ。。

映画「ネヴァーランド」は、この本読む前に見たんだけど、ジョニー・デップにはバリの雰囲気は全然ないから、『小さな白い鳥』好きな私としては、ちょっぴり不満なんだけど、でも、この映画創った人は、やっぱりMJのことを思って、ジョニデを選んだんじゃないかなぁ。。
Commented by あむ at 2016-03-20 23:03 x
yomodaliteさんに聞いてみたいと思っていた事がありまして、
それは個人的な思い込みと思われる意見であったので、ためらいがあったのですが、
先日「ピーター・パンとウェンディ」を読みまして、これは絶対報告しなければと思いました。

新潮文庫 大久保寛訳 を読ませていただきました。

P266 フックが[パン、きさまは誰なのだ、何者なのだ?」
と聞き、ピーターパンが「若さだ、喜びだ」
「卵から出てきた小さな鳥だ」
と思い付きで答えます。

ピーターは永遠の少年で、その彼が卵から出てきた鳥なら
この鳥はアプラクサスだと思うのです。



Commented by あむ at 2016-03-20 23:04 x
以前からyomodaliteさんに聞いてみたいと思っていた事は、
C.G.ユングの詩とマイケルの詩が、同じ事をそれぞれ詩に書いたのではないかという個人的な考えが、どうなんだろう?と思ったからなんです。

when babies smile

運命の封印が解かれる その時
不可能なことなど無くなり
僕らは癒される 僕らは上昇し 飛ぶことができる
炎の上を歩き 空を駆け抜けることができる
輝く星の光に包まれて
その時は もうすぐやってくる
はるか先のことではなく 無垢なるたくらみが生まれる
その時 輝く光の中を しばし僕らは浮遊する
幼子がほほ笑むその時に

この詩とユングのボーリンゲンの別荘にある石碑に刻まれた詩

時は子供だ 子供のように遊ぶ 
盤上遊戯で遊ぶ 子供の王国
これはテレスポロス 宇宙の暗闇をさまよい
星のように深淵から輝く
彼は太陽の門に至る道を
夢の国に至る道を 指し示す

テレスポロス(テレスフォロス)はカベロイの一神であり、アスクレピオスの守護神で、また治癒の神ともみなされているそうです。
石碑にはテレスポロスが明かりを掲げている絵がユング自身の手で刻まれています。
テレスポロスの像(ユングの絵ではない)を検索してみると、これがまたなんともかわいらしい幼子なんです。

Commented by あむ at 2016-03-20 23:05 x
話はまたピーターパンに戻りまして
大人になったウェンディとその子供の
「時って飛ぶのかしら」
「お母さんが小さい時に飛んだみたいに」
この会話、ユングの〝時は子供だ”と響いていませんか?

アプラクサスはヘルマン・ヘッセの『デミアン』にも出てきます。

「鳥は卵の中からぬけ出ようと戦う。卵は世界だ。
生まれでようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない。
鳥は神にむかって飛ぶ。神の名はアプクラスという」

アプラクサスはユングの『死者への七つの説法』に出てくる神の名です。
私が読んだのは『赤の書』で〔試練〕の中でフィレモンが死者へ七回語らうので、『赤の書』の〔試練〕でもアプラクサス
のことが書いてあります。
『赤の書』の付録に

「アプラクサスは魂を連れ去り、それらを創造の中に投げ込む。それは創造するものであり創造されたものである。」

と、ありますよ!

P564の注書に「子供たちが死後の世界で死者の生活を監督するとされていた」(『エジプトの天国と地獄』の本にユングが下線を引いていた個所)とあります。

「金色の小鳥は青いエーテルの中を星に向かって飛んでゆく、その小鳥はあなたから出た何かです。それは同時にそれ自身の卵でもあります。」p624
「その星は遠く離れた時空にあり、冷たくしかも孤立している。なぜならばそれは死の向こう側にあるから。」P676

これって「ネバーランド」の事かもしれないと、
ひっそりと思っています。

長文失礼しました。

Commented by あむ at 2016-03-21 19:05 x
yomodaliteさんのブログに、個人的な考えを書きまくって
申し訳ないと思っているのですが、やっぱり書きたい。
書き忘れがあったので追記です。

『赤の書』[試練]p607
「アプラクサスは、一瞬のうちにその餌食を倒す獅子の如く素晴らしい。それは春の日の如く美しい。
 それはまさに偉大なる牧神そのものであり、また卑小なものでもある。」

と、あるのだけれどピーターは春の大掃除の時にやってきて(Panはギリシャ語で「全て」を意味)、「コケコッコー」と言うのはアプラクサスの頭が雄鶏の姿で描かれるからです。
アプラクサスは時間の神故に、フックはチクタクという音に怯えるのかもしれません。

アプラクサスはグノーシス主義者の神の名前だと
『赤の書』p602[試練]93に載っています。

好き勝手でごめんなさい。
Commented by yomodalite at 2016-03-21 22:52
>C.G.ユングの詩とマイケルの詩が、同じ事をそれぞれ詩に書いたのではないか・・・

あむさんはユング好きなんですね! 私は「赤の書」は読んでないですし、あむさんよりもずっーーとユングに詳しくないと思います。そのうえで、あえて答えると、

マイケルの詩とか、彼の考え方をたどっていくと、様々な偉人たちと似ていると感じることがあります。ショーペンハウエルによく似た詩もありますし、タゴールや、ジブラーンにも・・他にも大勢います。でも、白状するとw、私は、マイケルをユングに結びつけることを積極的に避けています。どうしてなのか、説明しにくいですけど、結びつけたい人が大勢いるように感じるからでしょうか。

弁護士ボブ・サンガーは、マイケルはフロイトもユングの心理学に造詣が深く、心理学の古典的著作に精通していた。と言っているので、当然ユングの本もよく読んでいると思うのですが・・・ユング心理学以外の、ユングが興味をもった様々なことについては、マイケルならそれぞれ別の本をとっただろうと思うんですね。彼は必ずパイオニアを探すと言っていますから。

ちなみに、JMバリは、ユングやヘッセよりも年上で、「ピーターパンとウェンデイ」は、『赤の書』や、『デミアン』よりも前に書かれています。ユングはピーターパンを読んでいたでしょうし、ヘッセはユングの治療を受けながら、彼に強く影響を受けて『デミアン』を書いたと言われていますよね。
Commented by yomodalite at 2016-03-21 22:56
>彼が卵から出てきた鳥なら、この鳥はアプラクサスだと思うのです。

『デミアン』を読んだのはもう何十年も前で、よくわかっていないのかもしれませんが、

『鳥は卵からむりに出ようとする.卵は世界だ.生まれようとする者は、ひとつの世界を破壊せねばならぬ.鳥は神のもとへ飛んでいく.その神は、名をアブラクサス』

卵から出た鳥は、アブラクサスと言われる神のもとへ飛んでいくのでは?

>アプラクサスはグノーシス主義者の神の名前だと

ユングがグノーシス主義にハマっていたのは間違いないと思いますが・・・ユングのようにマイケルが・・とはあまり思えない、という感じでしょうか。

マイケルの読書歴を探るようなことをしていなかったら、ユングにも『赤の書』にも興味があったかもしれないなぁ。と思うのですが・・・アプラクサスや、バシレイデースより、Jehovahの方が大変でw
Commented by yomodalite at 2016-03-23 00:27
あむさんに追伸:

私も書き忘れがあって・・せっかく「赤い書」から、私の知らないことを教えていただいたのに、私の《偏見》から気の利いたコメントを返せない、そんな「白状すると・・」の理由をもう少し説明しようと思ったんですが・・・できましたら、右欄上部にあるメルアドにメールをいただけないでしょうか? 空メールをいただければ、返信させていただきます。よろしくお願いします。
Commented at 2016-03-24 21:27 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by yomodalite at 2016-03-25 13:06
鍵コメさんへ

そういうことなら、空メールではなく、
もう「ドン引き」するぐらい長いのでお願いしますね!
私も例の本を読んで準備しようと思います(^o^)
ゆっーーーくりとお待ちしてますから。それと、、長いコメントも大好物ですからね!
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by yomodalite | 2012-01-19 12:34 | マイケルの愛読書 | Trackback | Comments(21)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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