放浪のメモランダム(詩集)/谷中敦

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フジテレビで深夜に放送されている『世界は言葉でできている』

番組をご覧になったことのない方にカンタンに説明すると、国内外の様々な有名人の名言が紹介されるのですが、最初は「虫食い部分」を伴って紹介され、そこから、回答者が名言を予想したり、それを上回る回答をするというもの。

回答者の方は、それぞれ言葉の達人の方ばかりなので、本当に毎回「素敵な言葉」ばかりなんですよね!

昨晩の放送から、ちょっぴり紹介すると、、

「あなたに影があるなら、光が当たっている証拠よ」(レディ・ガガの名言)

あなたに影があるなら、それは最大の武器よ。(BIKKE・Tokyo No.1 Soul Set)

次は、名脇役として、数々の映画に出演した女優で、エッセイストとしても活躍し、映画評論家の夫を支え続けた、沢村貞子の名言。

「何もできなかった。でも、1人だけ幸せにできた」

これは、「落ちこぼれ人間でしかなかった私が、なんとか生き延びてこられたのは、唯ひとり、貞子という心やさしく、聡明な女性にめぐり遭えたからである……ありがとう」

という、亡き夫が書いた原稿を偶然目にして語った言葉。

何もできなかった。でも、良い主演作品だった。(設楽統・バナナマン)


冒頭の写真は、以前、この番組を観ていて気になった、東京スカパラダイスオーケストラでサックスを担当されている谷中敦さん。私は、スカパラに「歌もの」があったことも知らなかったのですが、現在まで6曲ほどあるようで、谷中敦さんは、そのすべての作詞をされているようです。

◎歌もの第6弾『星降る夜に』の歌詞はこちら

それで、谷中敦さんが、フランク・ザッパの崇拝者という情報とか、松本人志に「三國連太郎によく似てる」と言われたお顔とか、、でも、役者としても活躍されていて、三國連太郎よりイケメンだし、サックスだし、詩人だし、ハンパなくモテてそう....とか、なんとなくちょっぴり気になってきて「詩集」も読んでみました。


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「栄光の砂の碑」

雲とビル、支柱とガラスに照りつける太陽
世界は優しすぎて落込む暇さえ与えてくれない
きわどいコントラストに住みつき、長い話に低く遅く惹きつけている
蒼穹の蓋をはねのけるとき凝視する羽ばたきの確かさをメモランダムに残して
賢く二つ折りして政治を馬鹿にした
狡がしこく二重書きした優勝作品の滲みだした栄光を帳消しにして
無限に上昇する自我から憶えきれない詩編がいくつもこぼれた
燃え続ける葉にも辞書にも年代記があり
いつか逸話にすげ替わる
誇り高き男もいつか
放浪の輝きに
目を見開いて
打ち付ける砂が
栄誉を称える音の形を歪める
その変化の美しさに目を閉じずに全身で感じて立ち尽くし
覚醒した夢を辿る
許容量以上の能力をさずかったお前は
いま
でかした勇者を
ばかにした
砂粒ほどのおれに砂粒ほどの記念碑



「偽物裁判」

なんか画面から臭いがしたんだよ。
それは行ったことがある場所だから、声もきこえるような気がしたんだよ
西方で列車事故
届いたよ、遺書をかけないあなたの気持ち
気持ち悪い外国人を馬鹿にして、詩を書いた
死んでも消えない罪だけど
優しいのか、攻撃的なのかは分からないな
愛を語りすぎてありふれちまったんだろうな
死を語りすぎてありふれちまったんだろうな
露悪趣味だと思うよ、締め付けて醜い自分の汚れを人に見せつけるのはさ
狙いがはずれても、いいんだろうか?
がんばってりゃ


◎[Amazon」放浪のメモランダム―谷中敦詩集

◎谷中敦《山羊座》(ウィキペディア )
◎谷中敦(関心空間)
◎東京スカパラダイスオーケストラ(ウィキペディア)
_____________

[MARCデータベース]ヒット曲「めくれたオレンジ」「カナリヤ鳴く空」「美しく燃える森」の作詞者で、東京スカパラダイスオーケストラのバリトンサックス担当の著者が、携帯メールで綴った渾身のメッセージ。詩と散文を写真とともに収録。双葉社 (2002/09)



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Commented by さとみっち at 2012-06-05 22:26 x
こんにちは。はじめまして。
最近谷中さんのファンになった超初心者主婦です。
絶版になったこの詩集をネットで中古購入する際、出品情報として「本人直筆サイン入り」と書かれていました。
届いた本には裏表紙にシルバーのペンでしっかりとサインがありました。そこで教えていただきたいのですが、どの本にも最初から「印刷」としてサインが入っているのでしょうか?でも、本物のペンで書かれているようにしか見えないんです・・。店頭で比べようがないので、どうかご存知でしたら教えてください。よろしくお願いします。
Commented by yomodalite at 2012-06-06 07:59
さとみっちさん、はじめまして。谷中さん、素敵ですよね!

質問の件なんですが、、私はこの本、図書館で読んで、現在、手元にないので確認もできないのですが、サインが印刷されていたという記憶はないです。曖昧な記憶ですが...
Commented by さとみっち at 2012-06-06 13:25 x
yomodaliteさん。さっそくご回答ありがとうございました。私も近くの図書館でさがしてみようかしら?mixiのコミュにも鑑定依頼出してみます。
あの番組おもしろかったですよね。私もあそこに出演していた谷中さんを見て素敵なダンディだなと思ったんです。また復活してほしいです。
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by yomodalite | 2012-01-18 09:38 | 文学 | Trackback | Comments(3)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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