動物たちの話し声ー音声とコミュニケーションの研究/マイケル・ブライト、熊田清子訳

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この記事http://nikkidoku.exblog.jp/16778765/)で使用した写真は、以前からお気に入りの1枚で、彼のパパラッチへのサーヴィス精神は、後年はもっと激しく、考えられないような面白い変装とか「インヴィンシブル」としか言いようがないレベルに達してしまうわけですが、この頃は、まだ、ほんの片鱗があらわれたってところでしょうか。

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(ミケランジェロの本も逆さに見てますね。絵を逆さに見るとデッサンの狂いがよくわかったりということもあるけど...写真に撮らせてるのは、「芸人魂」かなw)


本をとっさに逆さにして顔を隠し、その本のタイトルが『ANIMAL LANGUAGE』なんて、すごくシャレてるなって思うんですよね。

これがいつ頃のものかは、よくわからないんですが、たぶん、、このときMJが掛けているサングラスが登場したのはBAD期の1987年頃で、1991年まではよく使用してたけど、1992年から登場回数が減って、髪型もスダレ前髪になっていったので、たぶん1992年より前じゃないかと。

となると、「動物学」とか「生物学」の研究は、年々進んでいっているはずなので、2011年にこの本を探すのは最後のチャンスかもしれないと思うと急に焦ってしまいました。

これを読まずに死んでいいものかと....ww

この本のタイトルは『ANIMAL LANGUAGE』でいいと思うんだけど、背に書いてある著者名らしき文字は、MICHAELのあとが、よくわからなくて、最後は「T」で間違いないように見えたので「MICHAEL ・・・T」の『ANIMAL LANGUAGE』で、米国と英国アマゾンを探したところ、

http://www.amazon.com/Animal-Language-Michael-Bright/dp/0801418372/ref=sr_1_30?s=books&ie=UTF8&qid=1320988165&sr=1-30

上記が見つかりました。Michael Bright を他の本の著者紹介で見てみると、英国BBCのエグゼクティブ・プロデューサーのようです。

本の写真はどこにもないので、MJが手にしてるものかどうかは、わからないんだけど、Michael Bright は、文字数的にも、背の著者名と合ってるような気がしたので「マイケル・ブライト、動物」で探したところ、こちらのタイトルの本が見つかりました。

ざっくり読んでみた感じでは、音楽を多少勉強されている方か、理系の方にお薦めしたいような内容で、文系の方はあんまり面白くないかもしれません。

作曲は数学的だとよく言われますが、MJとスタジオミュージシャン達の会話でも、彼が実験室のように、緻密に実験を繰り返して「たったひとつの答」に辿り着いていく感じとか、多くの美術系が大雑把にいって「文系」であることに比べ、音楽系のひとは「理系」のひとが多いんですよね。そのせいか、この本は、わたしには理解できないところがいっぱいあったんですが、

ただ、、すごくMJっぽい本だってことは感じました!

まっ、どこがと言われても困るんですがw、、それに、いまや、落語を聴いても、MJを思い出すほどの重症の中毒患者の言うことなので注意してほしいんですが、一応それっぽい感じがするところを「はじめに」から軽く引用してみますね。

動物の音声研究の真の幕開けは、録音技術と録音再生技術の進歩にあった。(中略)およそ20年前、音声は発音記号や音符であらわすしかなかったが、今日では音声スペクトル分析器が音声を図形にかえ、主として視覚に依存する私たち人間にも、動物の音声が容易に説明できるようになった。(中略)

本書ではコミュニケーションの媒体として音声だけをとりあげ、視覚や触覚についてはふれない。(中略)たとえばセミが発信膜をふるわすあの速度、イルカが[パリッ・パリッ・パリッ」とクリック音で情報を伝えるあのすばやさ、

ザトウクジラやインドリの声が伝わるあの距離。それらは言葉といえるかもしれないし、言えないかもしれない。だが、そうしたコミュニケーションのしかた自体、非常に興味深く魅力的で、学問的な問題といえるだろう。(引用終了)

また、著名な動物学者のデイビット・アッテンボローが「本書について」というあとがきを書いているので、そちらもちょっぴり引用します。

今から200年前、南英・セルボーン村の副牧師ギルバート・ホワイトは、フクロウはすべてBフラット(Bb)のキーで鳴くと主張し、友人のナチュラリストと議論をたたかわせた。のちに彼の著書『セルボーンの博物誌』を読む多くの人々にとっても、興味深い書物のなかの愉快なエピソード以上のものではなかった。しかし、これこそ動物のコミュニケーションが科学的関心の的になった最初の事例のひとつだった。(中略)

1982年、英国放送協会・自然史部門は創立25周年をむかえ、記念事業として動物コミュニケーションに関する最新の発見を調査することになった。その担当に選ばれたのが、自然史部門のラジオ・シニア・プロデューサーのひとりである著者マイケル・ブライト氏である。

彼は世界各地にとび、フィールドで動物を調査する研究者を訪れ、実験室で実験中の研究者を取材して回った。そして、その足で私をたずね、番組のナレーターに私を招いてくれた。(中略)番組にまとめられた内容の幅のひろさと重大さに圧倒される思いだった。幸いにもそれらは放送とともに消え去ることはなかった。彼が1冊の本にまとめ詳細を記録してくれたからである。(引用終了)


また、訳者のあとがきによれば、この特別ラジオ番組『アニマル・ランゲージ』は26回のシリーズの30分番組で、地味なものながら、アマチュア・ナチュラリストの多い英国で大変好評だったそうです。

わたしが、MJっぽいなぁと感じたのは、本書に頻繁にでてくる動物たちの「擬音語」なんですが、訳者のかたは、原文の擬音語を表現するのに、実際の番組のテープを何本も聴いて、文字で表現されているのですが、それが、すごくMJの音楽を思い出すんですね。

たとえば、

鳥類研究所に保管されている録音から、さえずりのいくつかの成分、とくに音のエネルギーが最も集中している主要周波数についての分析....音のタイプ、つまり音色のある澄んだ音(たとえば〈ピーィ・フィッ・フィッ・〉といったホイッスル音)か、それとも急速に周波数が変動する濁った音(たとえば〈ジーィ・ジュク・ジュク〉)かについても分析をおこなった。とか、ワオキツネザルの〈ウニャーァ・ウニャーァ〉という鳴き声...とか、カエルのオスが〈コゥッ・キィーイ〉とかって感じで、

擬音だけでなく、動物たちのソナグラムがたくさん掲載されていて、わたしは、動物にも詳しくないですし、音の周波数とか、ソナグラムってさっぱりわからないんですけど、動物好きなMJが、ネヴァーランドに訪れる野鳥の声とか、飼っていたさまざまな動物の声を「音楽」として聴いてきた感じを想像して、ちょっと楽しいきもちになりました。

マイケルの音楽は、彼の声がメロディを歌っているだけでなく、いろいろな「音」がありますよね。

彼の音楽は、性能の悪いラジオから流れてきても、一瞬で多くのひとを惹き付けてしまう魅力がありますけど、ちょっと性能のイイ、ヘッドフォンで聴いてみたりすると他のアーティストでは満足できなくなるぐらい、ミラクルな「音」に溢れていて....「ヒィッ」とか「ブワァハ」とか「アォッ」など、彼の声以外でも....

ああいった「音」は、もしかしたら、MJが動物たちから聴き取って「音楽」にしてたのかなってことが、この本を読んでいたら、今までよりリアルに想像できて、あらためて、オプラのインタビューのことも思い出しました。

最終章の「動物にことばがあるか」では、

動物にことばはあるかという疑問を解くかぎは、ことばをもちいないコミュニケーションの特徴のひとつは、うそがつけないことだ....表現内容と事実の分離が、ことばであるかどうかの有力なきめてのひとつだ。とか、目には見えないが心にうかんだことについてコミュニケーションがかわせる.....動物たちにそれができるようになったとき、はじめて彼らにことばがあるといっていいだろう。から始まり、

「チンパンジーの場合」が続き、どうして、わたしたち人間はこれほどまでに複雑なことばをつかっているのだろうと著者は疑問を投げかけます。この本に書かれていることは、現在はもっとわかってきたのかなぁ。。

◎1992年のオプラ・ウィンフリー・ショー(日本語部分は参考程度でお願いします)

Oprah : So, when you're standing there and there's a sea of people responding to you, screaming you name as they were, what does it feel like?
あなたがいる場所では、多くの人々があなたに反応し「人の海」のようになって、あなたの名前を叫んだりしているけど、あなたはそれをどう感じているの?

Michael : Love, you just feel lots of love and I feel blessed and honored to be able to be an instrument of nature that was chosen to give them that, what I give them. I'm very honored and happy about that.
愛を感じる。すごく大きな愛を感じるよ。ぼくは、自然の音を楽器にして、みんなに音楽として与えられることを、とても光栄で幸せだと思う。

Oprah : An instrument of nature - that's an interesting way to describe your - self.
自然の楽器は興味深いわね。それは、あなた自身を表す方法なのね。

Michael : Thank you, yes.
ありがとう!そのとおりだよ。

[目次]
1章 コミュニケーション
2章 クジラの歌
3章 やさしい殺し屋
4章 環境の制約
5章 さえずりと地鳴き
6章 さえずりの学習
7章 母と子
8章 危険を知らせる
9章 最初の声
10章 音で「見る」
11章 器楽奏者
12章 魚たち
13章 昼に吠え、夜に叫ぶ
14章 霊長類のテリトリー
15章 サルの鳴き声
16章 動物にことばはあるか

◎ボイストレーニングのサイト(ヴォーカル関連「参考図書一覧」〜「音声」に掲載)

◎東京都立図書館統合検索(わたしがいつも使っている図書館検索)
◎全国図書館検索(カーリル)
◎動物たちの話し声(アマゾン)
◎出版社(品切れ)
___________

[内容]彼らは何を話しているのか? 仲間の声をどう聞きわけるのか?なぜ音声をつかうのか? 動物の驚くべき多様な音声伝達能力を紹介し、そのしくみをさぐり、人間のことばの起源を考える。どうぶつ社 (1986/06)


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Commented by mari-ko at 2011-11-13 14:16 x
すだれ前髪に反応してしまいましたww。たれ過ぎだろってつっこむ時あります。

今、コンガとレコーディングのことに興味があって、ちょっとずつ調べてるんですがそうすると音響学、音響心理とかも関わってきて大変です。
フクロウの声がB♭とかって聞くと、ドレミって(442Hz12音階)ってなんなんだろうって思ったり。。興味が尽きないです。こちらの書籍も読んでみます。

ブランドのコンガ動画消えてて、探したんですがでてこない(涙)どこ行ったかご存じないですか?ショックです。。



Commented by yomodalite at 2011-11-14 23:06
>ドレミって(442Hz12音階)ってなんなんだろうって思ったり。。

あわわ....わたしは、B♭もよくわかんないし、ドレミに疑問もったことないけど、、MJは絶対音感があるから、動物の声も音階で聴こえるよね。。

>ブランドのコンガ動画消えてて、

わたしもショック!でも、今考えてみると、あの動画妙におざなりなタイトルがついてて、古い番組でし消される理由って想像つかないけど、でも、もともと1種類しかなかったから、何度も消されてるのかな。。動画ダウンロードするとか全然できないんだよね。少し経ってから探すと、また発見できたり、あと、英語以外の検索もお薦めかも。。

>すだれ前髪に....たれ過ぎだろってつっこむ時あります。

当時はたれてるなぁって思ってたけど、今見ると.....やっぱりたれ過ぎだって思うw
Commented by mari-ko at 2011-11-15 20:37 x
>動物の声も音階で聴こえるよね。。

「Perfect Pitch」。。MJ抜きでもその世界観って気になってて、ちょっと謎だったりします。ちなみに「B♭」=「シ♭」です。

>英語以外の検索もお勧めかも。。

英語圏以外ってことですよね?なるほど!!試してみます。
Commented by yomodalite at 2011-11-15 23:13
一緒にクラシック創ってた、David Michael Frankさんも「He was in perfect pitch」って言ってたし「足りないとこが、、」とか云いつつ、Davidさんをテストしてたっぽいし、、いい加減な記憶だけど、、MJの車を先導してたパトカーのサイレンの音をメロディーにしてたとかっていう話もあったような気がするけど、ラトナーのインタで、ビージーズのこと「I knew every note, every instrument」って言ってるのもすごくない? 

MJは譜面は書かないって言ってたし、見ることもしなさそうだから、よけいにスゴい気がするんだけど、、

絶対音感があったからって、どうってわけじゃないんだけど、MJの場合「instrument of nature」発言があって、動物好きってところが、、なんか「グッと」来ちゃうんだよね。。
Commented by mari-ko at 2011-11-16 01:03 x
やっぱすごいっす~!!!

曲がすべてのパート丸ごと降ってくるMJなら、「I Knew every note,every instrument」って発言に、彼の音楽の聴き方を垣間見る気がします。なんか最近特に「音楽ってこういうもんよ!」ってMJに言われててる気がしてて、ホントKing Of Musicを感じずにはいられないです。。
クラシックの作曲家ってMJと同じで曲が全パート頭でなってる人が多くて、その時代は譜面でしか伝達方法がなかったんですが、MJの場合、録音機器があったから、譜面に起こす必要がなかったんですよね。。その方が早いし。。

日本語で絶対音感っていうのと英語の「Perfect Pitch」ってなんか捉え方が違う気がします。「絶対音感」もツールでしかないけど、音楽やってると逆に本質を見失いそうになるんですよね。ほんと「nature」からの言葉を私たちに伝える媒体がMJって気がします。MJを通すとそれが素晴らしい音楽になるんですよね。。
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by yomodalite | 2011-11-12 20:29 | ☆マイケルの愛読書 | Trackback | Comments(5)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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