2011年 07月 11日
「Germany stunned by tenacious Japan!!!」 |
女子ワールドカップ、日本×ドイツ戦は本当に観て良かったぁ!と思える、滅多にないレベルのイイ試合でした。延長後半、日本が先制点を奪った後のドイツの猛攻に耐えている時間も、なんだか、彼女たちが守っていることを楽しんでいるような不思議な感覚....
◎Germany stunned by tenacious Japan
ものすごく苦しい時間だったことは間違いなく、ホスト国で優勝候補、今まで一度も勝ったことのない相手で、観客のほとんどが、ドイツ応援団にも関わらず、それでも、なぜか彼女たちの周囲から「愛されている」という雰囲気が消えることがなかった。
◎Germany stunned by tenacious Japan
ものすごく苦しい時間だったことは間違いなく、ホスト国で優勝候補、今まで一度も勝ったことのない相手で、観客のほとんどが、ドイツ応援団にも関わらず、それでも、なぜか彼女たちの周囲から「愛されている」という雰囲気が消えることがなかった。
◎Moment of magic makes the difference
上記の宮間あや絶賛記事(In Bochum, it looked for a long time as though a compact New Zealand team might take points off the Nadeshiko, but at the end of the day a moment of magic by Aya Miyama sent the Japanese to the top of the table.)や、
◎Nadeshiko look to boost home spirits
とか、日本のチームの「Nadeshiko」という呼び方は、世界でもすっかり定着していて、むしろ、世界の方がそう呼びたくて仕方ないような気さえする。
上記の宮間あや絶賛記事(In Bochum, it looked for a long time as though a compact New Zealand team might take points off the Nadeshiko, but at the end of the day a moment of magic by Aya Miyama sent the Japanese to the top of the table.)や、
◎Nadeshiko look to boost home spirits
とか、日本のチームの「Nadeshiko」という呼び方は、世界でもすっかり定着していて、むしろ、世界の方がそう呼びたくて仕方ないような気さえする。
彼らは「Nadeshiko」が、“優雅で美しいピンクの花”だってことも、もちろん知っていて、今回は震災のことも少しは影響しているとは思うけど、前回のとき以上に、彼女たちはFIFAに愛されている。
もちろん、FIFAのアジア戦略に日本がいいお客であるのは間違いないかもしれないけど、でも、やっぱり「マネー」だけじゃないし、愛されているのは、FIFAだけじゃない。
今回のドイツもそうだったけど、プライドも実力もある、ホスト国のファンでさえ「Nadeshiko」に負けても、なんだか仕方ないというか、どこか愛されてしまう魅力が「Nadeshiko」の試合にはいつもあって、
それが、小さくて、美しい花のイメージに近いことを、世界の人たちの方がより感じているんだと思う。
もちろん、FIFAのアジア戦略に日本がいいお客であるのは間違いないかもしれないけど、でも、やっぱり「マネー」だけじゃないし、愛されているのは、FIFAだけじゃない。
今回のドイツもそうだったけど、プライドも実力もある、ホスト国のファンでさえ「Nadeshiko」に負けても、なんだか仕方ないというか、どこか愛されてしまう魅力が「Nadeshiko」の試合にはいつもあって、
それが、小さくて、美しい花のイメージに近いことを、世界の人たちの方がより感じているんだと思う。
☆めずらしく共感した日経新聞(電子版)の記事。4ページあります!!!
◎サッカー女子W杯…なでしこジャパンの「美しさ」 サッカージャーナリスト 原田公樹
下記は、ウェブ「スポルティーバ」より
なでしこサッカーが歴史を塗り替えた。ホスト国・ドイツとの準々決勝、約26000人が入ったヴォルフスブルクのスタジアムは満員御礼の大アウェー。この状況下でなでしこジャパンは快挙を成し遂げた。 スタジアムに足を運んだドイツサポーターのうち、延長戦にまでもつれ込む展開を何人が予想しただろうか。しかも、スコアレスで母国が敗戦することなど誰も想定していなかったはずだ。
ましてや相手はまだ国際大会での実績も浅い日本だ。だからこそ、決勝ゴールが日本に生まれた瞬間、スタジアムは気味が悪いほどの静寂に包まれた。それは丸山桂里奈のガッツポーズとともに「入った!」という日本語の歓喜の声がピッチレベルで確認できたほどだった。歴史的ゴールはドイツ人の記憶にもハッキリと刻まれたに違いない。
試合は、予想通りとはいえ、立ち上がりから日本がドイツの猛攻を受ける形になった。「前線からのプレスを」安藤梢はそう心に決めていた。1999年のワールドカップに高校生で出場してからこれが3大会目。活動の拠点をドイツに移してから初めて迎えるワールドカップは特別なものだった。
イングランド戦で敗戦した最たる理由は前線からのプレスを怠ったことから生じた連動性の欠如。同じ轍は踏まない。第2戦まではできていた攻撃スタイルに前線からのプレスを合わせれば絶対に上手くいくはずだと信じていた。 ドイツの攻撃のスピードに慣れるのに20分ほど要しはしたが、その後、日本はドイツを術中にハメていく。もちろん余裕などどこにもない。すべてのプレイが100%。パスコース限定、ボール落下地点の予測、体の寄せ……。
すべての要素にフルパワーでぶつかっていく。ドイツも前線にボールを集め、隙あらば即シュートに持ち込む。 両サイドからのクロスを恐れる日本としては中央にボール集めたいが、ドイツの突破は人数をかけずして止めることはできない。ひとりで1.5人分の役割を果たすため、運動量を上げてカバーリングする日本選手。ドイツに焦りが見え始めたのは後半も中盤に差し掛かったころだ。いつもの日本ならそろそろ崩れてくるはずで、そのスキをつけばゴールはそう遠くないはずだった。しかし、この日の日本は崩れるどころか守備のリズムを掴んでいた。
それにはやはり、前線からプレスをかけ、攻撃に切り替わると同時に厳しい距離でもなんとかボールを運び、前を向き続けた安藤梢の存在は大きい。「MVPは安藤にやりたいくらい」と佐々木則夫監督も、そのプレイに称賛の声を上げた。この日、バースデーを迎えた安藤にとっても忘れられない最高のゲームとなったことだろう。死闘が決したのは延長後半3分、澤穂希からの絶妙なパスを受けた丸山が値千金のゴールを奪取。その後の猛攻を全員で凌ぎ切り、初めてドイツを下し、ベスト4へ駒を進めた。
「さすがに疲労で最後はフラフラだったんですけど、ベンチからみんな声をかけてくれて、チームがひとつになって戦えた。また気を引き締めて日本らしいサッカーをして決勝に行けるようにしたいです」とは試合後の安藤。本来、FWである安藤までがプレスに力を注いだのは、決して“守備”に徹した訳ではない。それがチームの攻撃につながると信じていたからだ。“なでしこサッカー”は「守備からの攻撃」というチームコンセプトがある。
プレスをかけることで相手のポジションをズラし、ボールを奪って相手の守備を崩すという、攻撃への第一歩なのである。このシステムは長期に渡って、世界と戦いながらようやくたどり着いたスタイルだ。 もちろん、選手たちにかかる負担は大きい。“個”で劣ってしまう分を運動量で補うことは、連戦となる世界大会で有利とはいえないかもしれない。ただ、ずっとこのシステムでベースを作り実績を積み重ねてきた。
攻撃陣にかかるストレスは相当なものであることは容易に想像がつく。しかし、そのベースの上に攻撃力を積み重ねるしかない。わずかな時間だろうと、わずかな可能性だろうとその一瞬を力にすれば、この試合のように1点に結びつき、それがチームに勝利を呼び込むことにつながっていく。
安藤のプレイはその真髄を指し示していたのではないだろうか。その道筋をワールドカップという舞台で形作ることができれば、彼女たちの目標である世界大会でのメダルも夢ではないだろう。その可能性は、彼女たちにはもう見えているのかもしれない。
引用元:http://blog.shueisha.net/sportiva/jfootball/index.php?ID=307
◎サッカー女子W杯…なでしこジャパンの「美しさ」 サッカージャーナリスト 原田公樹
下記は、ウェブ「スポルティーバ」より
なでしこサッカーが歴史を塗り替えた。ホスト国・ドイツとの準々決勝、約26000人が入ったヴォルフスブルクのスタジアムは満員御礼の大アウェー。この状況下でなでしこジャパンは快挙を成し遂げた。 スタジアムに足を運んだドイツサポーターのうち、延長戦にまでもつれ込む展開を何人が予想しただろうか。しかも、スコアレスで母国が敗戦することなど誰も想定していなかったはずだ。
ましてや相手はまだ国際大会での実績も浅い日本だ。だからこそ、決勝ゴールが日本に生まれた瞬間、スタジアムは気味が悪いほどの静寂に包まれた。それは丸山桂里奈のガッツポーズとともに「入った!」という日本語の歓喜の声がピッチレベルで確認できたほどだった。歴史的ゴールはドイツ人の記憶にもハッキリと刻まれたに違いない。
試合は、予想通りとはいえ、立ち上がりから日本がドイツの猛攻を受ける形になった。「前線からのプレスを」安藤梢はそう心に決めていた。1999年のワールドカップに高校生で出場してからこれが3大会目。活動の拠点をドイツに移してから初めて迎えるワールドカップは特別なものだった。
イングランド戦で敗戦した最たる理由は前線からのプレスを怠ったことから生じた連動性の欠如。同じ轍は踏まない。第2戦まではできていた攻撃スタイルに前線からのプレスを合わせれば絶対に上手くいくはずだと信じていた。 ドイツの攻撃のスピードに慣れるのに20分ほど要しはしたが、その後、日本はドイツを術中にハメていく。もちろん余裕などどこにもない。すべてのプレイが100%。パスコース限定、ボール落下地点の予測、体の寄せ……。
すべての要素にフルパワーでぶつかっていく。ドイツも前線にボールを集め、隙あらば即シュートに持ち込む。 両サイドからのクロスを恐れる日本としては中央にボール集めたいが、ドイツの突破は人数をかけずして止めることはできない。ひとりで1.5人分の役割を果たすため、運動量を上げてカバーリングする日本選手。ドイツに焦りが見え始めたのは後半も中盤に差し掛かったころだ。いつもの日本ならそろそろ崩れてくるはずで、そのスキをつけばゴールはそう遠くないはずだった。しかし、この日の日本は崩れるどころか守備のリズムを掴んでいた。
それにはやはり、前線からプレスをかけ、攻撃に切り替わると同時に厳しい距離でもなんとかボールを運び、前を向き続けた安藤梢の存在は大きい。「MVPは安藤にやりたいくらい」と佐々木則夫監督も、そのプレイに称賛の声を上げた。この日、バースデーを迎えた安藤にとっても忘れられない最高のゲームとなったことだろう。死闘が決したのは延長後半3分、澤穂希からの絶妙なパスを受けた丸山が値千金のゴールを奪取。その後の猛攻を全員で凌ぎ切り、初めてドイツを下し、ベスト4へ駒を進めた。
「さすがに疲労で最後はフラフラだったんですけど、ベンチからみんな声をかけてくれて、チームがひとつになって戦えた。また気を引き締めて日本らしいサッカーをして決勝に行けるようにしたいです」とは試合後の安藤。本来、FWである安藤までがプレスに力を注いだのは、決して“守備”に徹した訳ではない。それがチームの攻撃につながると信じていたからだ。“なでしこサッカー”は「守備からの攻撃」というチームコンセプトがある。
プレスをかけることで相手のポジションをズラし、ボールを奪って相手の守備を崩すという、攻撃への第一歩なのである。このシステムは長期に渡って、世界と戦いながらようやくたどり着いたスタイルだ。 もちろん、選手たちにかかる負担は大きい。“個”で劣ってしまう分を運動量で補うことは、連戦となる世界大会で有利とはいえないかもしれない。ただ、ずっとこのシステムでベースを作り実績を積み重ねてきた。
攻撃陣にかかるストレスは相当なものであることは容易に想像がつく。しかし、そのベースの上に攻撃力を積み重ねるしかない。わずかな時間だろうと、わずかな可能性だろうとその一瞬を力にすれば、この試合のように1点に結びつき、それがチームに勝利を呼び込むことにつながっていく。
安藤のプレイはその真髄を指し示していたのではないだろうか。その道筋をワールドカップという舞台で形作ることができれば、彼女たちの目標である世界大会でのメダルも夢ではないだろう。その可能性は、彼女たちにはもう見えているのかもしれない。
引用元:http://blog.shueisha.net/sportiva/jfootball/index.php?ID=307
by yomodalite
| 2011-07-11 13:11
| スポーツ
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