ゴーマニズム宣言SPECIAL 新天皇論/小林よしのり

ゴーマニズム宣言SPECIAL 新天皇論

小林 よしのり/小学館




本書で、著者が主張する、直系優先〜女系公認に賛成し、小林氏のことも、もちろん、今上天皇のことも尊敬しておりますが、一点だけ、疑問というか不満をメモしておきます。

第7章「小沢一郎の天皇私物化を許さん!」の章で、天皇と中国副首相との会見を、羽毛田長官が「1ヵ月ルール」を理由に断った件を、小沢氏の天皇私物化と表現している点は、よしりんの「カン違い」ではないでしょうか?

この「1ヵ月ルール」は、米国には、平等に適用されてないですよね。

あのときの、鳩山首相と、小沢一郎は、これまでの米国一辺倒の外交からの脱却を試みたもので、日本と中国の未来を考えるうえで、重要な外交であったはず。これを、小沢の権力という「私益」のために「政治利用」とは....

【佐藤優の眼光紙背】羽毛田信吾宮内庁長官は尊皇のまこと心をもっているのだろうか?

羽毛田長官が、両陛下の信頼が厚いかどうかは、わたしには知る由もありませんが、(東北出身で、角栄直系とも言える、小沢氏に対し、現在の皇室が親近感を抱いていないことや、小沢氏側も同様であることは想像がつきますが...)

天皇が、米国要人には、頻繁に会われていることが「政治」とは関係がないとはいえないはずですし、昭和天皇が角栄を嫌っていて、共産主義を敬遠していたことは、今後の中国関係や、今上天皇にも、今後の皇室にも、受継がれていくべき「伝統」でしょうか。

本当に、よしりんは、中国要人との会見をここまで強く拒否する姿勢に、何の疑問も感じてないのでしょうか?

わたしには、そのことが、今後の皇室と、日本の未来にとって、良きこととは思えませんし、雅子妃、愛子さまへのバッシングとの関係も疑います。

陛下が、アメリカの人ばっかりに会っておられると、その度に「属国」なんだと意識させられ、やっぱり、中国とは独自に外交出来ないうえに、外務省だけでなく、天皇側近まで、ポチ。。って思う、よしりんファンも多いと思いますし、

小沢個人の私物化という意見は、かつて、親米保守を「ポチ保守」と喝破した、よしりんとは思えません。

昭和天皇〜今上天皇が築いて来られた「皇室」は、尊敬していますが、そもそも、皇室に、ここまで男子が生まれないという「謎」がある限り、宮内庁や、側近という存在を信用することは、わたしには出来ません。羽毛田長官は、厚生省の事務次官から、宮内庁入りした人....女系容認だけで、そこまでタッグを組む必要性があるんでしょうか。。

わたしは、直系優先も、女系にも賛成ですが、悠仁さまがお生まれになったときの今上天皇のお顔は、これまで見たことがないほどの「笑顔」でした。

結婚後の女子の皇族の身分に関しては、早急な改正が望ましいと思いますが、愛子様、悠仁様、そのどちらであっても、これまでの雅子妃へのバッシングの元凶がなんであったのかを探ることが、皇室繁栄のためには一番重要ではないでしょうか。そうでなければ、悠仁様のところに、嫁ぐ女はいませんし、大体、未来の「天皇」を誰が教育するんですか?

皇后陛下へのバッシングが何故起こったかについて、全然理解しないまま、雅子妃へのバッシングにノセられている「愚かな人々」も多いようですが、愚かな人々を煽動しているのは、誰なのかということに、よしりんが興味をもってくれればなぁと、ファンとして思いますし、

男系固執、万世男系がカルト化しているのは、誰でもわかることですが、よしりんも、ブレーンの高森明勅氏(1冊も読んだことがないのですが、、)から、妙な影響を受けておられないでしょうか。。。心配です。

本書は、全体を通して、女系の正当性と、男系のトンデモについての内容が、これでもかというぐらい、懇切丁寧に力強く描かれているので、冒頭での、この小沢一郎への個人攻撃と、中国要人との会見、今後の「天皇訪韓」阻止への違和感は、後半では忘れそうになるものの、やはり、この「違和感」は、見過ごせないものだと思いました。

☆関連する書籍(女系論には関係ありませんが)
◎『天皇財閥』/吉田祐二
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[内容説明]ゴーマニズム宣言SPECIAL新天皇論
いま皇室は千五百年来の危機に直面している。
天皇とは何か。それは私たちがいま考えなくてはならない。
だが、私たちは天皇の何を知っているのだろうか。
メディアが伝えない天皇のご真意。
教科書が教えない偉大なる女帝の歴史。
お世継ぎを巡る二千年の懊悩。
われわれは何も知らない。

全日本人必読!
皇室についてのあらゆる疑問に答え、すべての論争に終止符を打つ、
衝撃の書、ついに登場。小学館 (2010/12/15)

[BOOKデータベース]
メディアが伝えない天皇のご真意。教科書が教えない偉大なる女帝の歴史。お世継ぎを巡る二千年の懊悩。―われわれは何も知らない。

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by yomodalite | 2011-05-08 15:53 | 天皇・皇室 | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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