続 突破者/宮崎学

続・突破者

宮崎学/同時代社

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著者の話口調による文体で、濃厚な人生の記録がてんこもりな本。

地震酔いや、ツイッターの見過ぎなのか、目線を縦に動かすのもしんどかったり、ちょいとTVをつけようものなら、あんまり見たくないタイプのオヤジ達が、聴きたくないような内容ばかり話していたりして、

もう、本当にオヤジにはうんざりぃーーーなので、

キレイなこととか、オシャレなこととか、エロいことしかw、考えたくないって、わたしも思っているんだけど、ちょっと無理して、読んでいたら、

瓦礫の隙き間に「カワイイ花が咲いてたよ」って気分になったので、紹介します。

これを読むきっかけは、震災パニックでこれまでにないほどツイッターを見ていたとき、この本に関するツイートが目に留まったから。

1996年にベストセラーになった『突破者』は、なんとなく読んだような気がしていたんですが「とっぱしゃ」ではなく「とっぱもの」だったことも知らず記憶違いをしてました。

本書は『突破者』の後から、現在までの15年を記した本ですが、前作を読んでいなくても、問題のない内容で、

栗本慎一郎、白川勝彦、野中広務、円より子、田中康夫、鈴木宗男、辻元清美...など、政治家との関わりや、

盗聴法、住専、田中義三と偽ドル札事件、橋田信介、差別問題、田中森一、三井環....など、15年間、新聞を賑わせた話題の多くに、著者にしか、語られないであろう視点で記されています。

この震災に、時代の替り目を感じている方は多いと思いますが、本書は、昨年の11月に出版されているのですが、なんだか、今の状況を察知していたような「悪い予感」は、あとがきの、こんな言葉にも。

この15年間の私の迷走のなかで、私は今、1つの確信を得たことがある。それは、この国や社会が歪なものであるということ、そして、その歪さゆえにもう永続きはしないということである。わたしの命と同じくらいの寿命しかないと思われる。

そうであるなら、その断末魔に自分の手で末期の水を与えてやるのも悪くないと思い始めている。これが今の私の正直な気持ちである。


著者は、2005年に癌の手術をし、2010年に、ホテルのロビーで大量の血を吐いて緊急入院され、そうした状況を察知した古くからの友人の「生きているあいだに」という勧めにより、完成された本のようです。

宮崎氏には「政治的なひと」というイメージを持っていましたが、想像以上に「時代」に関わってこられたんだということを、あらためて知り、

読む人それぞれの15年を思い出させ、そのときには感じなかった「裏面」を通じて、今、時代を振り返るに相応しい本だと思いました。

他の誰にも書けない、他にはない本というのが、わたしの中では一番高い評価基準なんですが、これは、まさに、そういう本で、

女の人生からは、決して学ぶことの出来ない「男」にしか書けない貴重な本です。

宮崎氏の縦横無尽な、政治への関わりは、そういった手法に慣れていない、一般のひとにとって、今までは、関係なかったかもしれませんが、これからを考えるうえでは、参考にすべき点が多いのかもしれません。

☆☆☆☆★(老若男女におすすめ)

◎『続 突破者』/宮崎学(アマゾン)
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衝撃のデビューから15年。ベストセラー自伝の書き下ろし続編! 「正義」をかざすインチキ漢、脱獄計画で俺を助けた闇の将軍、どうにも手が付けられないアホ、清く正しい市民の群れ、刑務所で出会った男と女……。奈落の闇を、俺は野蛮の声をあげて泳いできた。孤立を恐れず、進むほかないだろう。同時代社 (2010/11/26)



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by yomodalite | 2011-04-28 11:54 | 報道・ノンフィクション | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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