立川談笑独演会(みなと毎月落語会 2010.10.26 麻生区民ホール)

はっきりしない天気のせいで、今回も着物を着られず。雨模様なだけでなく、今日は急に気温が下がったせいで、家を出てから、数分後に出戻って、ジャケットを着替え、ストールも追加する。そのせいで、2日前に、うっかり銀座で試着した、BALMAINの激カワコートと、3日前にミッドタウンで一目惚れしたストールのことを思い出して、もやもやする。

高いから買わなかったっていう「理由」は、認められない性分なんだけど、買わない理由探しのために、再度ショップに行くことを考えて、ますます、もやもやしているうちに、六本木に到着。

交差点から、鳥居坂までの道のりは、店の入れ替りはあるものの、20年ぐらい前から、全然変ってないなぁと思う。なんとなくダメな意味で。鳥居坂を曲がると、雰囲気が変わるのも、昔と同じ。そこから、麻布区民ホールに入って、これまでの街の風景とは、まったく違う人の群れに合流した。談笑師匠の噺を聴くのは1年ぶりで、独演会は今回初めて。

古典の「改作」で、大評判の師匠の、港区での落語会。談笑師匠の陽気さからも、もう少し、若い客層を想像していたのだけど、意外とそうでもない。成城寄席の昼席と、ほぼ変らない客層なんだけど、外の寒さと暗さのせいなのか「成城寄席」より、華やいだ雰囲気がない。

前座のらく八さんは、限りなく「二つ目」に近い実力の方。談笑師匠も言っていたけど、円楽一門だったら、間違いなく「二つ目」でしょう。立川流の「二つ目」は、本当にレベルが高いです。

で、談笑師匠。

「枕」は、港区、麻布のセレブ、談笑師匠の地元、江東区砂町と松任谷正隆、貧民街、中国人、埼玉の「東京ルール」などの差別ネタや、学会、師匠談志の病気や、ケチぶりなど、談春師匠の枕ネタを、すべてフルコース化したような、たっぷり感を経て、『片棒』へ。
『片棒』は、ケチで有名な大店の旦那が、三人の息子に、自分の葬儀を、どのように執り行うのかを聞く噺。現代にマッチする要素が多いだけに、「改作」への期待が膨らみます。

長男は、店の体面や、世間体を重視し、豪華なご馳走から、車代まで出してしまう
次男は、遊び好きで、とにかく派手好き。
三男は、父親に輪をかけたような「ケチ」

という、基本路線に、さまざまな、イリュージョンを追加した「改作」には、大いに笑って、周囲より一際、大声で、「ミッキー」と叫びました。でもね。。。

あくまで、好みの問題かもしれないけど「今」を考えたら、三男の膨らませ方が、ちょっぴり物足りないの。やっぱり、ユダヤ商法のとこでしょ。港区麻布なんだからさ。

仲入りを挟んで、『黄金餅』。これも、お金の噺。

こちらは、ほぼ原作どおりの印象。最初の『片棒』のときも、少し思ったのだけど、ちょっと早口で聴き取れないことが多い。前から6列目の席で、落語だけでなく、若手芸人も大好きで、観客の平均年齢より若い私が、そう思ったのだから、センパイの方には、ネクロフィリアとか、ディズニーキャラの名前などの、カタカナが、わからなかった人も多かったのでは?

談笑師匠の、高座に登場するだけで、華がある雰囲気とか、明るさが大好きなんですけど、ちょっと、TVの悪影響が気になったかも。。「中国人」が、1年前と同じだったり、六本木の不良外国人も、20年前と同じでは、ライブで、「落語」を聴く意味が乏しくなってしまいます。

TVでは言えなくても、もう、甘過ぎて、効かない「毒」が、目立ってしまったかなぁ。

新作落語や、落語を現代にという試みの真剣さも、とにかく、あらゆる「お笑い」の人に対する、リスペクト感情が、ハンパないので、松本人志の新作コントへの批評とか、批評しているひとの「お気楽さ」に、ムカムカする方だし、笑いへの「批評」は、ホント、したくない方なんだけど、、、立川流の「現代」への期待は、それほど大きいんですよね。。。

志の輔師匠の、常に新しいお客と、常連客の両方を意識しつつも、毎回、「今」を感じさせてくれる枕の方が、やっぱり「薬」になるなぁとか、今は、古典落語自体が、現代への「批評性」を、もっているから、新作や、改作は、より難しいなぁとか、、、

また、本日の客席では、2つ前の席に、乙武君(なぜか君づけしてしまう)を発見。もしかしたら、まだ、「夢の競演」は生きているの?とか、本日の談笑師匠の噺についてなど、色々と、聞いてみたくなりました。

談笑師匠の噺は、スポットでは、是非また聴きたいけど「独演会」には、しばらく行かないかな。。

[演目]
・真田小僧 立川らく八
・片棒「改」 立川談笑
(仲入り)
・黄金餅「改」 立川談笑





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by yomodalite | 2010-10-27 11:51 | お笑い・落語 | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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