日本代表はなぜ世界で勝てたのか?(アスキー新書)/湯浅健二、後藤健生

岡田監督は「クール」だったのか?という問いを、ずっと続けている。

心の底で、「そうじゃないでしょう」という声が止むことはないのだけど、答えは出ない。残念だけど、わたしも「クール」じゃないから...(苦笑)

岡田監督のことを考えていると、なんとなく、米内光政とか、戦争中も敗戦後も上手く立ち回ったひとの事を、思い出してしまうのだけど、それは、やっぱり「クール」だから?

確かに、お前よりは「クール」だよ!と言う意見には、あっさり納得するんですけどね(苦笑)

でも、そんな感じで、岡田監督への“もやもや”は、当分修まりそうもないので、2010年の2月6日以降、読書紹介に、☆評価をつけるのを止めて、☆3つ半以上の評価に値する本以外は、ブログ紹介を止めていたのですが、本書は、例外として、ぐだぐだと書いてしまいます。(やっぱり、反省して、あとから消すかもしれないけど)

WC中に見ていた、著名サッカージャーナリストのネットコラムの中では、サッカーコーチでもある、湯浅氏の文章は、他のスポーツ雑誌のライターの方とは違って、試合後のアップがもっとも早く、尚かつ、鋭い内容の文章を書かれていて、無料で読めることに、感謝しつつ、オシム流の理解者としても、中村俊輔への強い思いが感じられる文章にも、また、岡田ジャパンに批判が集中したときも、その空気に乗らない点など、様々な点で、興味深く読んでいました。

本書は、そういった、これまでの、湯浅氏のサイトでのコラムに慣れている人間にとっては、まったく「意外」な内容でした。サイトで公開しているコラムは、まとまっても、単行本化しにくい内容なので、こういった、超即席仕上げな新書で、帳尻を合わせて頂いたのなら、それは、良かった♡と、思いますけど。。。

それにしても、おふたりの、岡田ジャパンに対しての評価には、驚きました。

後藤氏、湯浅氏は、いずれも岡田監督解任を支持しなかった派なので、予想以上の成果と評価された、岡田ジャパンの成績に対して、自分たちが「勝った」という思いがあるのは、わかるのですが、、

後藤氏は、サッカーに関する豊富な記憶や、蘊蓄とか、聞いてるときは、面白いんですけど、戦略とか、評論とか、特に著作には、向いていないのでは?。。。(一部選手に対する評価に対してだけでなく)

現在大学でもお仕事されている、ベテランサッカー評論家の後藤氏は、サッカー教育に関しても、語っているのですが、若手のライターも、特定の選手にだけ、背後のスポンサー筋さえ持ち出せば、批評しているような気分になってしまうとか、個人的な好き嫌いや、信条ばかりが目立つような文章が多いので、悪影響を与えないで欲しいです。

とにかく、本書を読むと、あらためて、湯浅氏のサイトのコラムの素晴らしさがわかりました。本当に、ヒモ付きでなく、感情のこもった文章って、出会えないものですね。

後藤氏のコラムは、J SPRTSのサイトで読めるんですか。J SPRTSって、ジュピターテレコムが株主なんだ。。ふぅ〜〜ン。

サッカーに関係のライターのひとは、世界のサッカーと比較して、語ることが好きですし、外人監督が大好きですけど、ライター業界も、もっと外国人が増えるといいかも。

家のダーリンは、試合を見るより、新聞のスポーツ記事を読むのが好きなようですが、ビジネスマンには、そんな人は多いと思う。W杯後、岡田監督も、そんなビジネスマンに、ひっぱりだこのようですね。

「内容があるようで、ない」文章から、学ぶことに慣れている人とか、「勇気は、もらえるもの」だと思っている人とか、「賢いことが、売上げに繋がる」と信じている人とかは、W杯開催後の日本代表戦だけ見ても、やっぱり、何か学べるんでしょうか。(もう始まってからは、監督がやることなんて、ほとんどない。と思っている私とは、逆ですね)

まさか、それは「勝たなくては意味がない」では、ないでしょうね? (笑)

ビジネス雑誌のライターなら、それでもいいですけど、サッカージャーナリストの方は、「サッカー人気が落ちたら、意味がない」を、第一に考えてくださいね。日本サッカーよりも、危機なのは、日本の出版社なんですからね(苦笑)

W杯開催後から、代表戦を見始めたような人が、岡田監督のどこに興味があるのか、本音で聞いてみたいけど、本音ですら、多数意見を知ってからじゃないとわからない人が多いからなぁ。。

湯浅氏のコラムの、本書の紹介文では、

対談パートナーの後藤健生さんは、私が心からレスペクトする論客。対談のなかでは、激しいディベートもあったけれど、それでもお互い、相手の意見はよく聞き、最後は尊重する。それでも、「アイ・アンダースタンド・・バット・アイ・ドント・アグリーッ!!」ってな基本姿勢は頑固に貫くわけなのです。あははっ・・。

私にとっても、とても素敵な学習機会になったわけだけれど、我々の「激しいディベート」がどこだったか、読者のみなさんに分かるかな~~・・。「何いってんだ~~っ!!」とか、「ふざけんなヨ~~ッ!!」なんていう罵り合いはなかったと思うけれど・・さて~~・・あははっ・・


って、あるんですけど、無理です!!!(笑)

日本vsカメルーン、2010年6月14日のコラムの「プールサイダー」発言から、イザヤ・ベンタサンじゃない、山本七平氏の著作なども、読み返したりして、「プールサイダー」について、考えてきたのに、、、後藤氏とのディベートというか、お二人の見解の違いを、本書から理解しろなんて、マジ無理です。この対談がスカイプで行われたものだったんだってことは、わかりました。

心から沸き上がってくるような自然な「悦び」をダイレクトに伝える生の声・・。

これは、忘れてました。W杯中の毎回の興奮に、今回は日本の勝利という、久しく味わっていない喜びが重なっていましたからね。岡田ジャパンの総括ではなかったんですよね。それなりに読書をしていると思っている人間でも、昨今の新書のタイトル詐欺には、引っかかってしまうんですよね。

今後は、アスキー新書(だけじゃないけど)と、後藤健生の名前には、充分、注意することにします!!!

______________

[内容紹介]W杯南アメリカ大会において、日本代表は決勝トーナメント進出を果たしました。今年に入ってからの低迷、そして直前の壮行試合の3連敗から、多くの日本人が想像することのできなかったこの快進撃は、いかにしてなしとげられたのでしょうか? 本書では、サッカーファンなら誰もが耳を傾ける論客コンビ・湯浅健二氏&後藤健生氏が、大会と同時進行で収録した対談を通してその秘密に迫ります。岡田武史監督の決断の真相や選手たちを覚醒させた刺激の正体、そして今後の日本代表が進むべき道など、このコンビならではの視点がギッシリ詰め込まれた必読対論です。  もちろん世界の列強の試合もしっかり検証。悲願の初優勝を果たした“無敵艦隊”スペインや、これまでのイメージを覆してモダンなサッカーを展開したドイツ。“天才”マラドーナ監督のアルゼンチン、個人に頼らない組織サッカーを見せたブラジル。実力を発揮できず早々に散ったフランス、イタリア。そして日本の宿命のライバル・韓国。……それぞれの戦いぶりを通して、世界のサッカーの未来像を提示します。  ファンの方々には、ぜひ本書を読んで、サッカーに対する思索の一助にしていただきたいと願っています。アスキー・メディアワークス (2010/8/7)

[著者について]湯浅健二/1952年北海道生まれ。大学卒業後ドイツへ留学し、プロサッカーコーチライセンス取得。現在は執筆活動を精力的に行う。『日本人はなぜシュートを打たないのか?』(アスキー新書)、『サッカー戦術の仕組み』(池田書店)他著書多数。「湯浅健二のサッカーホームページ」 http://www.yuasakenji-soccer.com/

後藤健生/1952年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部大学院修了。ワールドカップは74年西ドイツ大会以降、すべて現地観戦を続けている。関西大学客員教授。『ワールドカップは誰のものか』(文春新書)他著書多数。





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by yomodalite | 2010-09-09 09:26 | スポーツ | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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