NHK-BS『ザ・スター』坂東玉三郎

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昨晩は、土曜に録画した、NHK-BS『ザ・スター』の玉三郎の回を見た。マイケルが亡くなってから、玉三郎のことを、以前よりずっと考えるようになった。世界でもっとも尊敬される日本人ダンサーだと思うし、もう二度と現れないという点でも、もし、この人が居なくなったら...という、喪失感においても、玉三郎以上に大きい人はいないと思う。


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まったく色褪せることのない、何度見ても素晴らしい舞台や、6歳のころの稽古を記録したフィルム、子供のころから、今に至るまで、一瞬たりとも、気を抜かない人生を送ってきた人の功績を紹介するのは、番組としては、すごく簡単に思える。

でも、彼が語ることばも、彼が若い頃綴った日記の文章も、極限まで厳しく自分を見つめてきたものばかりで、その言葉のひとつひとつが、凡人には理解し難く苦しくなる部分も多い。

60歳になった、玉三郎は「いつ自分ができなくなるのかなっていうのを見極めるしかないでしょうね。

肉体的なものが出来なくなるというよりも、精神的に、毎日こうして新鮮に生きて行こうという自分に、疲れる自分が、いずれか来ると思う。そのときを知らなきゃならないと思います」と語る。

マイケルは、こういったことをインタビューで話したことは1度もなかったけど、もし、2000年以降のMJに訪れた激しい逆風が、あれほど、凄まじいものでなかったら、どうだっただろう。なんとなく、それでも、やっぱり、言わなかったような気もする。。。

♪ なぜ、なぜ、貴女は、きれいに、なりたいの...♫ 
『恋の予感』作詞:井上陽水、作曲:玉置浩二


番組終盤で、玉置浩二がゲスト出演。玉三郎が玉置のファンだという。驚いたことに番組で初対面だった玉置と、玉三郎は、デュエットで歌った。


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♪ 今日のささやきと昨日の争う声が、二人だけの恋のハーモニー...♫ 
『夏の終わりのハーモニー』作詞:井上陽水、作曲:玉置浩二

玉置は、玉三郎の声がよく聴こえるように、かなり押さえて歌い、玉三郎の素直で、優しい歌声が響いた。


巨匠アンジェイ・ワイダの『ナスターシャ』も、玉三郎自身が監督した『夢の女』も、DVDで発売されていない。玉三郎の舞踏全集だって、日本全国の図書館すべてで保管すべきなのに...

【8月13日(金)BShi にて】再放送があります。必見!! 

(ここでアップした写真は、番組とは関係ありません)

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Commented by mari-ko at 2010-08-13 10:32 x
yomodaliteさん初めてまして。MJについてブログ巡りしててここにたどり着き、それ以来お邪魔させて貰ってます。(時に爆笑しながら)

実は私も玉三郎さんの事を、「TII」を観てから思い返す回数が増えてて、、。
何年か前に、鼓童とのドキュメンタリーを観まして。その時玉三郎さんの「終焉に向かう、入り口に立った」という言葉が印象的で、MJがその事(終焉)をどう考えてたかも気になります。

私はウダウダ色々な事を考えてますが、こちらではいつも楽しませていただいてます(笑)
またお邪魔させていただきます。
Commented by yomodalite at 2010-08-13 12:29
mari-koさん、はじめまして♡ここ数日間、些細なことで落込んでいたんだけど、励みになる“お言葉”ありがとうございます!

>その時玉三郎さんの「終焉に向かう、入り口に立った」....
きっと、MJより8歳年上の玉三郎は、自分の芸の完成した姿や、登れる山の頂上を考えているのだと思うのだけど、MJは、子供のころからスターだったし、音楽界以上の世界を見つめ、歴史上での“自分”を考えていたと思うんですよね。それに彼には、“自分の芸を究める”というだけでは、納まらない多才な才能があったし...

成功するのが早かったMJは、玉三郎より、ずっと若い頃から「終焉」を考えて来たと思うんですが、今までの自分の「終焉」と、あまりにも多く恵まれている自分のすべてを出し切らなくては、という「想い」が、常に両方あったんじゃないかなぁ〜

どれほど完璧主義であっても、何度も「変化」しないと、終わりきらないほどの多才さに、神さえも、悩んだ「終焉」だったのかも...

わたしも、毎日ウダウダ考えるタイプなんですが、mari-koさんのお考えも、是非また、お聞かせくださいませ♡
Commented by mari-ko at 2010-08-14 12:01 x
上の日記!(笑)
電化製品はなぜに他を道連れにするんですかね?しかも「I want~ 」って!MJは電気とも仲良さそうだし、操るのはお手のもの?

>歴史上での“自分”を考えていた~
そうなんですよね、「終焉」=「永遠」の意識があったのかなと。音楽、ダンス以外の才能も桁違いなMJ。ショービジネスの虎の巻を、垣根なしに分かってた彼の、「生と死」からくるパワーと「想い」。世間一般の認識が、音楽家、ダンサーとしてのみのMJの突然の「終焉」が、結果的にショービジネスの「永遠」になったなと。そして、ショービズ以外の世界にも「想い」が今や電気(波)を使って(笑)。
などと思ってます。
Commented by yomodalite at 2010-08-15 00:48
>「終焉」=「永遠」の意識があったのかなと。
映画への想いとか、どうして、ミケランジェロなのか、とか、
そのあたりは、今後も、何度もウダウダと考えちゃいそうだなぁ。。
Commented by pyt at 2010-08-16 16:33 x
私、旅先でこの記事見た瞬間、思い出したことがあって、帰宅早々NHK-BS『ザ・スター』のサイトへ、すっ飛んで行ったのだけど。。。そしたら、「野村萬斎」の回が終わってた(泣)しかも6月に終了していた。以前、一度この番宣を見て、楽しみにしていたのに、すっかり忘れてた(汗)これを見逃したという、私のうっかり具合にマジ泣き。やっぱりMJばかりというのもなぁ。。。と

で、気を取り直して玉さまなのだけれど、私は彼の舞台は一度もキチンと見たことがなくて、でも気になっていた役者ではあって、私の好きな野村萬斎と同じ、伝統芸能の体現者であり、継承者だし。あと、映画「SAYURI」での、SAYURIの都をどりは、この記事の2番目の写真、「鷺娘」を参考にしていたとマーシャル監督が語っていたのは有名な話だよね。

で、録画したこの番組を今日やっと見たのね、玉さまの生い立ちとかその生き様とか、歌舞伎役者なのに、跡取りが必要なく、本当の意味での家族もなく、ただただ芸一筋なストイックな役者魂を、遅まきながら改めて知ったの。歌舞伎もキチンと見なきゃと思った。まずは「鷺娘」あたりかなあ。。。
Commented by yomodalite at 2010-08-16 22:06
「鷺娘」は、絶対いいよ!!! もちろん生がイイけど「シネマ歌舞伎」ていうのがあって、映画館で歌舞伎がフィルム上映されてるのが、2,000円でお奨め♡
「THIS IS IT」みたいなものかな。。
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by yomodalite | 2010-08-09 16:36 | 映画・マンガ・TV | Trackback | Comments(6)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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