日本国の正体 政治家・官僚・メディア―本当の権力者は誰か[1]/長谷川幸洋

日本国の正体 政治家・官僚・メディア-本当の権力者は誰か (現代プレミアブック)

長谷川幸洋/講談社



書名検索で来ていただいた方、ごめんなさい。本日の「枕」は、めちゃめちゃ長いです。というか、最後まで本書の内容については書いてません。

というのも、ケニー・オルテガという人が、ある人の言葉として、

「LOVEを込めてやる、LOVEを込めて言う、優しさを込めて言う。それができないのなら、口に出すな」って常々言っていた。

と、おっしゃるものですから、わたしも今後は“LOVE”を込めていない文章は書かないと決めました!

(でも、彼って、わたしが好きなアートや音楽や文化の人じゃないし、色んな意味でデンジャラスだし、どうやって愛したらいいか難しいなぁ・・・)

で、いきなりなんですが、

みなさん、日本のドラマがつまらなくなったのっていつ頃だと思いますか?
 
面白いか面白くないかは、主観的な問題なんですが、以前と比べて、今のドラマは、松本清張(1909-)や山崎豊子(1924-)などの昔の小説や、マンガ原作ばかりで、オリジナル脚本が少ないという感想をお持ちの方は多いんじゃないでしょうか? 

では、いつ頃から、オリジナルの脚本は少なくなったんでしょうか?

以下の4人の方は、いずれも90年代に大活躍した脚本家で、現在51歳以下の方々です。

・飯田譲治(1959年 - )
・野沢 尚(1960年 - 2004年)
・北川悦吏子(1961年 - )
・野島伸司(1963年 - )

具体的な視聴率などのデータは、後に表記しましたが、

まず、飯田氏は、1997年の「ギフト」以降、ゴールデンタイムの連続ドラマから離れ、2008年の「あしたの、喜多善男〜世界一不運な男の、奇跡の11日間」で第25回 ATP賞テレビグランプリ2008・ドラマ部門最優秀賞を受賞するまで復帰作がなかった。ただし作品の評価は高かったものの平均視聴率は7.2%と当時の最低値。

野沢 尚氏は、2001年「氷の世界」で失速。

北川悦吏子氏は、空から降る一億の星(2002年)が平均視聴率22.3%のヒット後、2003年、2005年に作品がなく、2006年「たったひとつの恋」で完全失速。

野島伸司氏は、1998年「世紀末の詩」から低迷し、2004年「プライド」で盛り返すものの、これは木村拓哉主演とクイーンの音楽による影響大で、これまでの野島氏の個性は感じられない。

上記から、大体2000年前後に転機があったと思われます。では、彼らより新しい世代の脚本家の状況はどうでしょうか。

フジテレビヤングシナリオ大賞は、1987年創設で1992年をのぞき、現在まで行われている若手の脚本家を募集・育成するために設立した公募。応募資格は「自称35歳以下」でプロのシナリオ作家を目指す者ですが、自称なので実際は何歳でも応募可。(大賞作品1編に賞金500万円、佳作3編に賞金各100万円)

前述の野島伸司氏もこちらの受賞者ですが、これまでの受賞者で、受賞後にオリジナル脚本による連続ドラマを1人で複数回経験している人で、上記世代より若い4人の活躍をまとめてみました。

◎坂元裕二(1967年 - )
1987年受賞。その一年後に当時大人気だった柴門ふみ原作「同・級・生」(‘89)で月9ワースト記録をつくるものの、その2年後に同じく柴門ふみ原作の「東京ラブストーリー」(’91)が大ヒット。翌年の「二十歳の約束」(’92)は低調。その4年後「翼をください!」(’96)は平均視聴率13.6%で、またもや月9枠での最低値。02、03年共に平均視聴率約12%。04年さだまさし原作の「愛し君へ」が17.1%、同年、織田裕二主演の「ラストクリスマス」が平均21.6%のヒット。06年「西遊記」は平均23.2%のヒット。(初回29%超。月9枠にキッズ狙いの不思議)その後、08年の「太陽と海の教室」まで、ワースト記録を2回も作り「東京ラブストーリー」をのぞく全作品で、初回視聴率を必ず下回る成績の坂元氏を頻繁に使い続けたことは、かなり不可解。「東京ラブストーリー」「ラストクリスマス」は共にプロデューサーの大多亮とのタッグによるもの。

◎信本敬子(1964年 - )
1989年受賞。受賞翌年のゴールデンタイムの連ドラが好成績にも関わらず、その後深夜枠のみ。6年後の『白線流し』(’96)が高評価にも関わらず、またもや、その後フジでの起用がない。

・キモチいい恋したい!(1990年フジテレビ)平均18.3 %
・バナナチップスラブ(1991年フジテレビ)深夜枠
・ビーナスハイツ(1992年TBS)深夜枠
・白線流し(1996年 - 2005年フジテレビ)主役が高校生にも関わらず、放送時間は10時台。放送終了後に反響が大きく、その後のスペシャル番組は好成績。視聴率19.3%(1997年)〜14.5%(2005年)
・L×I×V×E(1999年TBS)平均11.6%

◎金子ありさ(1973年 - )
1995年受賞。1998年以降低迷。03年、TBS金曜10時はフジの月9と同様、局の看板枠にも関わらず不可解な視聴者設定により惨敗。同年フジでも低迷、さらに翌年、再度TBSで起用されるも惨敗。

・TOKYO23区の女(1996年フジテレビ)で脚本家デビュー。 深夜枠
・イヴ ~ Santaclaus Dreaming(1997年フジテレビ)平均14.9%
・ブラザーズ(1998年フジテレビ)平均17.9%
・走れ公務員(1998年フジテレビ)平均8.3%
・女子アナ(2001年フジテレビ)平均13.7%
・Stand Up!!(2003年TBS)平均10.2% 金曜22時枠にも関わらず童貞卒業を目標とする高校生たちの青春がテーマ。
・お義母さんといっしょ(2003年フジテレビ)視聴率の低迷により全10回に短縮。平均9.9%。
・それは、突然、嵐のように…(2004年TBS)平均7.3%、このドラマを最後にTBS水曜10時枠の連続ドラマ枠は終了
・牛に願いを Love&Farm(2007年関西テレビ)平均8.7%

◎永田優子(不明)
2000年受賞。05年まで連ドラ起用なく初めての連ドラはテレ朝。07年、平均13.9%のドラマと設定、主役を同じくする企画が09年に再び通るテレ朝の不思議。フジでは9時台では起用されていない。

・はるか17(2005年テレビ朝日)山崎さやか原作のマンガ 平均8.9%(深夜枠)
・みんな昔は子供だった(2005年フジテレビ)平均10.5%(毎週火22:00)
・ヒミツの花園(2007年関西テレビ/フジテレビ)14.7%〜11.4%(毎週火22:00)
・歌のおにいさん(2009年テレビ朝日)平均10.76%(毎週金23:15 - 24:10)
・ダンディ・ダディ?〜恋愛小説家・伊崎龍之介(2009年テレビ朝日)平均6.59%(毎週木21時)視聴率低迷で1話短縮の8回放送。主演の舘ひろしは07年にTBS系列で放送された『パパとムスメの7日間』(原作は06年に朝日新聞社から出版された五十嵐貴久の小説)以来、2年ぶりの連続ドラマ出演。今作も前回の登板時と同じく、父と娘によるホームコメディ(当時の平均視聴率13.9%)

上記から、この世代で、1991年の「東京ラブストーリー」から、ゴールデンタイムにおける恋愛ドラマにオリジナル脚本で関わったのは、坂元氏のみ。彼は、ロンバケ(1996年)の次作品「翼をください!」で低迷した後、2002年まで空白。2004年の「ラストクリスマス」のヒットまで、その間なんと13年。

20代OLを対象としたもの以外でも、80年代にブームを巻き起こした“不倫”などの大人の恋も、とにかく恋愛ドラマは一斉に消えています。信本氏も、90年の恋愛ドラマで好評だったにも関わらず、96年までゴールデン復帰なく、10時台に主役が高校生のドラマで復帰。

恋愛ドラマに代わって、ナースのお仕事(1996〜)、ショムニ (1998〜2002)、踊る大捜査線 (1997)、ケイゾク(1999)、走れ公務員(1998)などの、お仕事ドラマが増え、また、9時台以降の時間帯に、高校生を主役にしたドラマが増えています。

連続ドラマのストーリーに、先読み可能なマンガ原作の多用や、それまで、その時間帯に合った視聴者をわざと遠ざけるような企画、好成績の脚本家が急に起用されなくなったり、無理な設定を強いられているかのような印象も...低視聴率の反省が局側にはまったく行われていないように感じるのは、わたしだけでしょうか?

次に、フジテレビヤングシナリオ大賞受賞者以外で、ザ・テレビジョンドラマアカデミー賞の作品に関わった脚本家も、見てみることにします。

日本国の正体:政治家・官僚・メディア―本当の権力者は誰か[2]に続く

_________________

飯田譲治(1959年 - )
・NIGHT HEAD(1992年 - 1993年フジテレビ)深夜でカルト的人気を得て、小説、映画化など。
・沙粧妙子-最後の事件-(1995年フジテレビ)(脚本のみ)平均15.0%
・ギフト(1997年フジテレビ)平均18.2%、最高23.0%
裏番組の影響もあり、視聴率よりも作品の評価は高かった。ただし、1998年に起きた事件で加害者が「ドラマを見てバタフライナイフを持った」などと供述したために封印作品となる。事件後、自ら『TVドラマギフトの問題 少年犯罪と作り手のモラル』(岩波書店刊)を書き下ろし、この事件そして本作に対しての思いを綴っている。

野沢 尚(1960年 - 2004年)
・青い鳥(1997年TBS)平均17.7%
・眠れる森(1998年フジテレビ)平均25.2%、最終回で最高30.8%
・結婚前夜(1998年NHK)眠れる森と、本作により第17回向田邦子賞を当時最年少で受賞。
・氷の世界(1999年フジテレビ)平均19.0%、最終22.9%
・水曜日の情事(2001年フジテレビ)視聴率10.9〜13.0%
2004年、事務所マンションで自殺。

北川悦吏子(1961年 - )
・素顔のままで(1992年フジテレビ)平均26.4%、最終31.9%
・あすなろ白書(1993年フジテレビ)原作:柴門ふみ。平均27.0%、最終31.9%
・愛していると言ってくれ(1995年TBS)平均21.3%
・ロングバケーション(1996年フジテレビ)平均29.6%
・最後の恋(1997年TBS)平均16.8%
・Over Time-オーバー・タイム(1999年フジテレビ)平均20.1%
・ビューティフルライフ(2000年TBS)平均32.3%、最高41.3%
・Love Story(2001年TBS)平均20.8%
・空から降る一億の星(2002年フジテレビ)平均22.3%
・オレンジデイズ(2004年TBS)平均17.2%
・たったひとつの恋(2006年日本テレビ)平均11.6% 

野島伸司(1963年 - )
・君が嘘をついた(1988年フジテレビ)平均17.3%
・愛しあってるかい!(1989年フジテレビ)平均22.6%
・すてきな片想い(1990年フジテレビ)平均21.8%
・101回目のプロポーズ(1991年フジテレビ)平均23.6%、最終36.7%
・愛という名のもとに(1992年フジテレビ)1990年代を代表する友情ドラマ。平均24.5%、最終32.6%を記録
・高校教師(1993年TBS)平均 21.9%
・ひとつ屋根の下(1993年フジテレビ)平均28.2%
・この世の果て(1994年フジテレビ)平均22.9%
・人間・失格〜たとえばぼくが死んだら(1994年TBS)前半は苦戦(第2回は9.8%)
 徐々に視聴率を上げ、最終回は28.9%、平均19.2%。
・未成年(1995年TBS)平均20.0%
・ひとつ屋根の下2(1997年フジテレビ)平均26.4%
・聖者の行進(1998年TBS)平均20.9%
・世紀末の詩(1998年日本テレビ)平均14.8%
・リップスティック(1999年フジテレビ)平均 16.3%
・美しい人(1999年TBS)平均視聴率16.6%
・ストロベリー・オンザ・ショートケーキ(2001年TBS)平均17.3%
・ゴールデンボウル(2002年日本テレビ)平均12.5%
・高校教師2003(2003年TBS)平均10.8%
・プライド(2004年フジテレビ)平均25.2%
・あいくるしい(2005年TBS)初回17.3%、2回目〜11.9%、最終8.8%
・薔薇のない花屋(2008年フジテレビ)平均18.8%
・ラブシャッフル(2009年TBS)平均8.79%




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by yomodalite | 2010-02-04 19:48 | 政治・外交 | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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