日本の女が好きである。/井上章一

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17年前に『美人論』が評判になった著者ですが、私は本書がお初。本書は2008年出版。本家を見ていないのですが、多分こちらの方がずっと軽い読みもののようです。

←女性の後ろ姿写真は、幅広帯です

平均的な文庫本の厚さの単行本なので、あっという間に読めてしまいますが、本格的考察のラフというか、いろいろ興味深いテーマが散りばめられています。下記の【内容紹介】以外で、興味深かった点を、順に挙げていくと、

「性格美人」は日本にしかいない。
姦通罪は不美人に集中していた
7歳までには美醜の判断は出来上がる
教育を受けられたのは不美人だけだった
高群逸枝は男女平等になれば美人の勢力は拡大すると予言していた
名古屋こそが群を抜く美人の都だった
明治期の新橋は名古屋女の天下だった
昔の絵画はみな下ぶくれだが骨格はそうではない
浮世絵から当時の美人の姿を想像するのは間違い
日本の英雄は「女」を武器にする
遣唐使は「容姿」と「器量」で選ばれていた
男っぽい女装者がふえてきた理由
  。。。などなど。

高群逸枝は意外と美人だったようですが、確かに予言は当たっていて、もうどんなドラマや映画の端役でも美人ばかり。これでもか!という美人が、キレイになるための本を出版して、その努力すら公開する時代。東大生には不細工な男はいますが、ブスな女はいないというのは、駒場、本郷に棲息していた私の経験ですが、スポーツ選手から、AV女優、弁護士にいたるまで、とにかく美人ばかりの世の中になってしまいましたから、アニメに群がる男が増えるのも仕方がないでしょう。

著者には本書のような軽い読み物から、桂離宮や伊勢神宮、霊柩車に関しても何冊か出版されており、学術書から風俗本まで、色々興味深い本があるようなので、また別の本も近日中に読んでみたいと思います。

★★★☆
情報考学 Passion For The Future
http://www.ringolab.com/note/daiya/2009/06/post-1010.html

続たそがれ日記
http://plaza.rakuten.co.jp/junko23/diary/200803120000/fbb92/
______________

【目次】
1「美人」という言葉に、まどわされ
2 誰がいちばんきれいなの
3 かしこい女、それともきれいな女
4「美人」東西物語
5「美人」今昔物語
6 男もはたして顔なのか
終章 ブスをブスと言って何が悪い!

【内容紹介】
賛否の両論を巻き起こした問題の書『美人論』から17年。再び挑む、美しい人とそうでない人の研究。なぜ日本人は、女性のうなじや脚首に魅力を感じるのか? 小野小町はほんとうに「美人」だったのか? 不美人ほど不倫をすると言われた理由は? 「秋田美人」「新潟美人」が生まれた深い事情とは? ミス・ユニバースとK-1の共通点とは?……フェミニストとの心理戦の裏話や、美人の研究を始めるきっかけとなった自らのコンプレックスなど、美人研究にまつわるさまざまな豆知識やこぼれ話を紹介する1冊。楊貴妃からかぐや姫、ミス・ユニバースに女子大生、さらにはアニメの美少女キャラまで、古今東西の資料に基づき、「美人」「美女」ついでに「美男」について、マジメに深く深く考察します。人はほんとうに「見た目」がすべてなのか? PHP研究所 (2008/1/17)





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by yomodalite | 2009-06-18 19:17 | 評論・インタヴュー | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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