白蝶花(はくちょうばな)/宮木あや子

白蝶花(はくちょうばな)

宮木 あや子/新潮社




白蝶花について、本書の扉にはこうあります。

白蝶花(はくちょうばな)【アカバナ科・ヤマモモソウ属】

よく撓る花茎に白や薄紅の、親指くらいの小さい花をたくさん付けます。
風に吹かれると、あえかな白い蝶々が舞っているように見えます。
花はすぐに枝から落ちてしまいますが、次の日には新しい花が咲きます。
花茎が倒れても、枯れずに次々と花を咲かせつづけます。


2008年の作品で花の名前がついた短編が4作。『天人菊』『凌霄花』(のうぜんかずら)『乙女椿』『雪割草』。それぞれ独立した作品でありながら『花宵道中』と同じく4編とも見事に繋がっています。

今回は、戦前から戦後にかけての昭和を舞台にしていて、吉原を舞台にした『花宵道中』での濃密な性描写は大分押さえられていますが、にもかかわらずストーリーの濃度はまったく薄まっていません。30代前半の作家にも関わらず近代の描き方の確かさには脱帽。現代作家としては話題にはなりにくい作風ですが、熟年世代には少し懐かしく、若い世代なら他にはいない、小説好きなら男女問わず奨めたくなる作家ですね〜

今のTV関係者に連続ドラマをどう創るべきかを、是非本書から学んで欲しいものです。

★★★★(恋愛は娯楽の王様!)

『花宵道中』/宮木あや子
______________

【出版社 / 著者からの内容紹介】抱いて。ずっと忘れないように—— 戦中の日本で恋に命をかけた女たちを描く純愛ロマン。

昭和十九年、福岡県知事の屋敷に奉公にきた少女・千恵子。書生の政吉と恋に落ち初めて結ばれた途端、政吉は徴兵されてしまい……千恵子の波乱に満ちた人生を中心に、戦前・戦中・戦後の激動の日本で、それぞれの愛を貫き通した5人の女たちが織りなす恋物語。デビュー作『花宵道中』で圧倒的支持を得た著者による注目の最新作!

【BOOKデータベース】昭和十九年、福岡県知事の屋敷に奉公にきた千恵子。華やかな博多の街、美しい令嬢・和江との友情、そして初めての恋。しかし戦争の足音は、千恵子のすぐ背後に迫っていた…千恵子の波乱に満ちた人生を縦糸として、激動の時代にそれぞれの愛を貫き通した五人の女たちが織りなす恋模様。戦前・戦中・戦後の日本で、恋に命をかけた女たちを描く純愛官能ロマン。第五回R‐18文学賞大賞受賞『花宵道中』の宮木あや子最新作。 新潮社 (2008/02)



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by yomodalite | 2009-06-13 20:30 | 文学 | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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