アダルトビデオ革命史(幻冬社新書)/藤木TDC

アダルトビデオ革命史 (幻冬舎新書)

藤木 TDC/幻冬舎

undefined



『若衆好みー江戸女の色と恋』で、春画をたくさん観て気付いたのですが、江戸のアダルトグラビアには、女の裸がない。

着物を着ていない女の浮世絵を観たことがありますか?胸は全然出ておらず、局部結合はしっかり描くというスタイルばかりなのは、一体なぜなんでしょう?

江戸時代には「女の裸を描くな」という禁止令があったんでしょうか。もしくは、浮世絵版画のスポンサーが呉服問屋だったのか。あるいは、湯屋で混浴が一般的だったので、女の裸にはあまり価値なかったのか。。。春画に関して、全然知識がないので、まだその理由はわかりません。

さて、現在。日本のアダルトビデオといえば、アニメと並んで、そのクオリティの高さから他国でも大人気。そして、そのクオリティを支えたひとつの要因が、日本の警察が主に陰毛が写っているか否かを基準にわいせつを判断し取り締まったことから、本来ポルノビデオに必要な交合以外の表現が多様化されたから。ということは、アラフォー以上の大人なら常識でしょうか。

手を使わないというルールが、世界最大のスポーツ、サッカーを生み、更にオフサイドが攻撃を多彩に洗練させたことのように、文化には「タブー」をトリガーに進化していくということがあります。

日本のAVのレベルの高さは、その「タブー」からだけでなく、元々きめ細やかな作品つくりにあるのだと思いますが、現在は、エロに興味をもった日本人なら年齢問わず、ネットで簡単に無修正のAVが観られるわけですから、今後のAV業界の革命は作品部分ではなく、マーケット部分に移っていくのかな〜。とはいえ、過剰にクリエイティブな日本人のことですから、どうなることやら。。。

私の予測では数年以内に「フィギュアAV」が発売されると思います。(アダルトアニメとどう違うのか!?しかも、アニメより更に制作が面倒で時間もかかるけど、それでも、フィギュアがエッチするところが見たいフィギュアファンが、一コマずつ撮るのだ。笑)

くだらない予想はおいといて\(・・\)(/・・)/、

本書は、日本のAVの発生から現在までを、これまでも優れたAV業界の論評で定評のある著者による、詳細ながらも新書スタイルにマッチした、約40年間ほどのポルノ通史。力作だと思います。

本書の結びで、著者は、「もう、修正に関する論議はやめたほうがいい。」と結論しています。わたしも、ネット時代の国内基準は意味がなく、利権団体として、国内業者いじめにしかならないと思います。で、そう思う人が多いせいなのか、最近の「倫理」利権は、幼児ポルノ規正へとシフトしているようなので、これも気をつけましょう。

教養としてのAVを知りたい老若男女へ、また、これから出てみようと思う女子は、本書で戦略を練ると良いのでは?

【目次】
第1章 AV前史
第2章 AVの誕生
第3章 AV女優の成立
第4章 本番AVの時代
第5章 AVの新しい波
第6章 無修整へ
____________

【BOOKデータベース】日本は年間一万タイトルを超えるアダルトビデオが流通する世界屈指のポルノ生産国である。日本製のAVは、インターネットなどを通じて無修整版が世界中に流出し、そのクオリティの高さからアニメと並んで日本を代表するコンテンツとなっている。だが一方で、今までその歴史は詳らかにされておらず、アンダーグラウンドな文化としてしか語られてこなかった。本書は、第一人者の手によって、はじめてまとめられた四十年にわたるAV全史である。幻冬舎 (2009/5/27)


[PR]
トラックバックURL : http://nikkidoku.exblog.jp/tb/11275493
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
※このブログはトラックバック承認制を適用しています。 ブログの持ち主が承認するまでトラックバックは表示されません。
名前
URL
削除用パスワード

※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。

by yomodalite | 2009-06-10 17:09 | 評論・インタヴュー | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


by yomodalite