百年の誤読/岡野宏文、豊崎由美

百年の誤読 (ちくま文庫)

岡野宏文,豊崎由美/筑摩書房



2004年出版の本書は、1900〜2004年までのベストセラー本の書評本。最新刊より、古典を読まなくちゃと思っている今日このごろなんですが、昔も今もベストセラー本に「名作」なし。

古典になれない魅力(?)を持っていないと、ベストセラーにはなれないんじゃないかと思っていましたが、100年ともなると例外はつきもの。信頼できるプロの本読みお二人に、その「例外」を見つけてもらって、読み逃している本がないかチェックしようという魂胆で読み始めました。

時代が古い作品に対しての書評には、現代の視点とずれているために、メッタ斬りされている作品が多く、鋭い書評家としてのお二人の姿勢にも、やや切れ味の悪さというか、凡庸さが感じられる点もありましたが、年代別にこれだけのベストセラーを振り返るというのは、やはり偉大な試みです。お二人の労力を得て、

未読だったけど、読んでみようと思わされたのは、

『冥途』内田百閒、『赤い蠟燭と人魚』小川未明、『地上』島田清次郎、『風立ちぬ』堀辰雄、『幽霊』『楡家の人びと』『どくとるマンボウ青春記』北杜夫、『もものかんずめ』さくらももこ。(『どくとるマンボウ』一冊も読んでいない)

かつて読んだことがあったけど、また読んでみようと思ったのは、

『赤頭巾ちゃん気をつけて』庄司薫、『限りなく透明に近いブルー』村上龍。

下記は『地上』島田清次郎の紹介

若干二十歳で書いた処女作が爆発的にヒット。天才ともてはやされた挙句、精神病院で狂死した。人気絶頂の頃、渡米船上で外交官夫人に接吻を強要した事件や、海軍少将令状監禁事件(いわゆる島清事件)などスキャンダルの塊。
堺利彦による『地上』推奨文→〈著者の中学校生活、破れた初恋、母と共に娼家の裏座敷に住んだ経験、或る大実業家に助けられて東京に遊学した次第、其の実業家の妾との深い交わりなど、悉く著者の“貧乏”という立場から書かれた、反抗と感激と発奮との記録である〉


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【出版社/著者からの内容紹介】二十世紀の百年間に日本文学史上で話題になったベストセラーを、希代の本読みふたりが大解剖!文学史的評価や世間の評判なんて歯牙にもかけず、ダメなものはダメと断ずる痛快至極な文芸対談!! この辛口対談を読み終わったらあなたの「ベストセラー」への考え方が変わるかも?!全ての本好きに贈る、本好きによる「ベストセラー」への疑惑。必読です!!

◆与謝野晶子「みだれ髪」/夏目漱石「それから」/武者小路実篤「友情」/宮沢賢治「銀河鉄道の夜」/吉川英治「宮本武蔵」/谷崎潤一郎「細雪」/三島由紀夫「潮騒」/松本清張「砂の器」/リチャード・バック「かもめのジョナサン」/穂積隆信「積木くずし」/俵万智「サラダ記念日」/村上春樹「ノルウェイの森」/さくらももこ「もものかんづめ」/渡辺淳一「失楽園」/J・K・ローリング「ハリー・ポッターと賢者の石」/「金持ち父さん 貧乏父さん」/「チーズはどこに消えた?」/「世界の中心で愛をさけぶ」etc...  
ぴあ (2004/10)



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by yomodalite | 2009-05-25 22:43 | 文学 | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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