日米同盟の正体ー迷走する安全保障/孫崎享

f0134963_12162425.jpg著者は外交官として、ソ連、アメリカ、イラク、カナダ勤務の後、ウズベキスタン大使、国際情報局長、イラン大使を歴任し、2002年防衛大学教授という経歴。

本著は、日米安保体制(日米同盟)が、国民の知らない間に、完全に米国の戦争協力の道具に変えられてしまっていることを白日の下にさらし、これからの日米同盟とは、米国の「テロ」との戦いに日本がどうやって協力させられていくかという事でしかない、という内容。





下記は、本著から省略引用。

「シーレーン構想の真の目的」は、ソ連に対するアメリカのグローバルな軍事封じ込め戦略の中心的な構成部分へ転換させること。日本では多くの人が、日本の生命線である東シナ海における石油の安全確保のためと思われていたが、欧州におけるソ連の攻勢に地球規模で対応するため、オホーツク海のソ連の潜水艦を攻撃することが重要だった。

日本の80年代の土地バブル生成と崩壊は「ある意図」が存在していた。対ソ連軍拡路線で膨れる米財政赤字を、ドル高是正プロセス下でファイナンスするには、日本のバブル生成は不可欠だった。ソビエト連邦が崩壊すれば、「冷戦後の情報収集で重要なのは経済分野と第三世界だ」と考える米国は「日本経済はCIAの標的になる。このことはCIAが日本経済に被害を与える工作を行う可能性を示唆している」。ベルリンの壁崩壊が日本のバブル崩壊の引き金を引いたのである。

★★★★

天木直人のブログ
http://www.amakiblog.com/archives/2009/03/23/
_________________________
【内容紹介】
アメリカの戦略が大きく変わったことをどれくらいの日本人が知っているのか?
「核の傘」は本当にあるのか?
ミサイル防衛は本当に有効なのか?
なぜ日本はいつも北朝鮮外交でアメリカに振り回されるのか?
専門家による衝撃の書!!

【構成】

第一章 戦略思考に弱い日本
日本に戦略思考がないと明言するキッシンジャー/シーレーン構想の真の目的/統幕議長ですらシーレーン構想の意図を理解できなかった/上兵は謀を伐つ

第二章 二一世紀の真珠湾攻撃
ブッシュ政権はテロ予告情報になぜ反応しなかったのか/陰謀は悪ではない/北方領土の利用価値

第三章 米国の新戦略と変わる日米関係
ソ連の脅威が消滅するショック/ソ連崩壊後の最大の脅威は日本/米国が警戒した樋口レポート/新たな日米安全保障関係の構築

第四章 日本外交の変質
日本外交はいつから変質したか/「同盟の非対称性」をどう見るか/日本はなぜ「日米共通の戦略」の道を邁進するか/日米関係を変える中国という要因

第五章 イラク戦争はなぜ継続されたか
米国の各種戦略とイラク戦争/駐留長期化は治安維持に寄与しない/戦争が継続された二つの要因

第六章 米国の新たな戦い
オサマ・ビン・ラディンの戦いの目的/コーランの教えは過激か/ハマス・ヒズボラへの対応が中東和平への道/

第七章 二一世紀の核戦略
核兵器の限定的使用を模索したブッシュ政権/ジョセフ・ナイの論理/戦争に勝利する手段としての核兵器/一九六〇年代の核戦略に学ぶ

第八章 日本の進むべき道
核兵器保有は日本の安全保障拡大に利さない/米国の北朝鮮政策を読み違える日本/ミサイル防衛は有効か/グローバリズムと抑止効果/国際的に高い評価を得る日本
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by yomodalite | 2009-05-22 12:21 | 政治・外交 | Trackback | Comments(0)

旧「読書日記と着物あれこれ」。歴史/文学/お笑いを好み、着物生活をしていたはずが、いつしかマイケルジャクソンのように本を読もうになってしまったブログ。永年暮らした東京を離れ、現在は大阪を満喫中。


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